どうしても伝えたい研究の結果があります。
特に、ベテラン心理セラピストにお伝えしたいですし、経験の浅いセラピストにも関係してくる内容です。
要するに、私たち全ての対人支援者にお伝えしたいことです。
どうすれば効果的な心理セッションを提供できるのか? そのようなテーマに関して驚きに結果がわかったのです。
動画からどうぞ。
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以下の記事も参考にどうぞ。
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コンテンツ
大規模な臨床の効果測定をした追跡調査
研究の紹介
いくつか同じようなのがあるのですが、例えば2016年の海外論文。
Journal of Counseling Psychologyに掲載。
Goldberg, Rousemanier, Miller, Whipple, Nielsen, Hoyt, and Wampoldらの研究。
6500名のクライアント。170名の心理セラピスト。5年間の大規模な追跡調査です。
Do Psychotherapists Improve With Time and Experience?
A Longitudinal Analysis of Outcomes in a Clinical Settingというタイトル。
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研究の内容と結果
解説していきますね。
研究の内容は、心理カウンセリングの実績や経験を積んでいけば、効果的なセラピーを提供できるのか?
クライアントは回復、成長していくのか? ということです。
結果は、実績と経験をつめば、、、
自信がつく! おー、いいですよね。
技術もつく! あった方がいい。
知識もつく! んー、ついた方がいい。
ここからが大事!
実績や経験を積んでも、効果的なセッションという意味では、向上しなかったのです!!!
こりゃ〜。大問題ですよ。
もう少し続きます。ベテランになればなるほど、少しだけど、セラピーの効果が減ってるのです!!!
これもっと問題です。
研究に関する考察
要するにこういうことです。ベテランになればなるほど、変に知識ついて、慣れてきて、時に自信過剰になってる。
自己流になったりもするし。フィードバックを受けないと変な癖がついてしまう。
言い方はキツイですが、、、
ラーメン屋のオヤジが、20年ラーメンを作り続けても、まずいラーメンもある!(笑)
数年の経験でもうまいラーメンもある!
私自身、20才の頃から一人暮らし、、、、
毎日毎日、自炊をしてきました。20年以上、ほぼ毎日料理します。包丁握ります。
だから、要領よく作れます! 変な自信もある! でも味は普通!(笑)
店で出したら、、、金、返さんかい! というレベル。
なぜ普通にしか作れないのか?
心理セラピーのトレーニングと一緒です。私は料理を誰にも学んできてない。クックパッドとかも見ない。
すべて自己流。いつも同じパターンで、同じように作ってる。
あなたのラーメン美味しいですか?
レシピを学んだり、上達したいですか?
もう一つ研究をご紹介していきますね。
全ての支援者に、どうしても知ってほしい内容です。
心理臨床におけるドロップアウト(中断)の研究
研究の結果
リピート率、継続率、ドロップアウト、言い方は色々ですが、それに関する研究です。
Schwartz博士らの研究、その他のメタ分析の研究とか色々あるのですが、、、わかりやすくお伝えしますね。
1回目のセッションをクライアントが受けますよね。
平均して何人が、やめていくと思いますか?
10人に4人が、やめます。40%が離脱。
ここからが興味深い。
2回目のセッションをクライアントが受けます。さらに何人がやめていくと思いますか?
さらに4人がやめます。えっ、まじか!
2回目終わったら、10人中2人しか残っていない!
まじ、「オーマイガッ」ですよ!
しかも、さらにショッキングな内容が、、、
ベテラン心理士はどうなのか?
しかも新米セラピストだけでなく、ベテラン心理士も同じ結果だったのです!
衝撃的ニュースです。新聞の1面です。Yahooニュースのトップです(笑)
これはアメリカでの研究の結果です。日本よりも心理学の先進国。
心理セラピストのレベルは日本よりも高い。
それでもそれくらいなのです。日本だともっと悲惨な結果になりそう。
そもそも、なぜリピート(継続)しないのか?
もうちょと続きます。
なぜ、そもそも、クライアントは中断するんだと思いますか?
もちろん色々理由はあるのですが、
1番の理由は、「支援者に満足しなかったから」
要するに、この心理セラピストとはやっていきたくない、このカウンセラーには心を開けない、イマイチと感じた、ということです。
こ、これは、、、私たち支援者が誠心誠意、受け止める必要があると思いませんか?
現場のカウンセリングセッションでも
現場で臨床をやっていても同じように感じます。
前のカウンセラー、傾聴ばっかりで役に立たなかった。
悪くなった。イマイチだった。
かなりの確率で、そのようなことを言われます。
それで、どんなことをやっているのか聞くと、、、あらまぁ、そりゃそうだよ、って思わされます。
リピート率の大事さ
私も最初の頃は10人中7人は、、、どんどん、やめさせてしまってました。
リピート率はとても大事です。
だって、クライアントに続けてもらえないと、、、本当の価値は提供できません。
しっかり継続してもらうように持っていくのは、支援者の腕が試されるのです。
1回目のセッションで、、、
何をやるのか?
何を語るのか?
どう話を聞くのか?
どう関係を作っていくのか?
どう、そこに存在するのか?
これらは、とても大事な視点です。
リピート率を効果的にあげる方法
開業カウンセラーやそれを目指す人であればなおさらです。
もう1回言います。クライアントの問題ではなく、支援者側の問題なのです。
効果的なセッションを提供したい、しっかり継続してもらえるようになりたい、
そんな方は1年コース(総合トレーニング)をご検討くださいね。
リピート率をあげる方法の記事。
なぜリピート率なのか? 収入との関係とは? リピートしてもらう方法とは? 山口のリピート率は?
その記事はこちらより。
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効果的なセラピーをする方法
ではどうすればいいんだ、という話になりますよね。
研究を、まとめると。長年カウンセラーをやっても効果的なセッションを提供することは非常に難しい。
そして、1回目で40%やめる、2回目で40%やめる、20%しか残らない。
理由はクライアントはセラピストに満足していない。
そんな研究をご紹介してきました。支援者には耳が痛い研究の結果。でも受け止める必要ありです。
解決方法は簡単ではないです。でも、以下のポイントを意識することからはじめてみませんか?
海外の心理セラピストたちの考え
海外の専門家たちは、、、なんて言うと思いますか?
それを自分で考える方がいい気がする(笑)
ま、冗談は半分にして。これがポイントです。
「クライアントから学べ」
あっ! 今あなた、、、そんなこと、、、って思いませんでしたか(笑)
クライアントから学ぶ。とっても大事です。とっても深いです。とっても難しいです。
どうすれば、それが出来ると思いますか?
クライアントに、、、「どうやってトラウマ症状減らせばいいですか〜?」って聞いたら、、、
知らんからカウンセリングに来てるんですけど!(怒)ってなりますよね。
クライアントにフィードバックをもらう
クライアントに学ぶ1つの方法は、、、クライアントにフィードバックをもらう。
システマチックにもらう。
ただ何となく「セッション受けて、どうでした?」
それは、聞かないよりいいけど。もっと色々な局面でしっかり聞いていくのです。
例えば、ソマティックなワークをすることについてフィードバックを受ける。
クライアントに学ぶのです。
他には、実践してもらう「宿題」に関してフィードバックを受ける。
クライアントに学ぶのです。
さらには、セッションを受けての感想をしっかり聞く。
これも怖くて聞けない支援者もいますよね。
だって、イマイチだった、、、そう言われるのショック(笑)
でも、そう言ってもらうこと大事です。そもそも完璧なセッションが出来ると思っている方が変です。
だから、「クライアントに学ぶ」なのです。システマチックに。謙虚に。当たり前のように。
ある研究では、効果が上がった
研究では、しっかりとフィードバックを受けると、、、
30%セッションの効果が上がった!らしいです。
3割ってけっこう大事ですよね。
でも最後に私はこう言いたい。
クライアントに学ぶ、、、その学び方を学ぶ!
そんなことも必須です。
もうちょっとあります。クライアントに学ぶ、、、その学び方を学ぶ、、、ということを学んで頂けたでしょうか?
こ、混乱する、、、(笑)
最後に、あなたはクライアントに学んでいますか?