よくあるカウンセラーの悩みは、「効果的なセラピーをやっていると思えない」です。
言い換えれば、「しっかりやれてない」「自信がない」「不十分な私」ということかと思います。
色々学んできても、経験を積んでもこうなのです。なぜだと思いますか?
簡単ではないと思いますが、このテーマに関して、様々な角度から考察していきますね。
まずは動画をどうぞ
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コンテンツ
効果的なセラピーをやっているとは思えない(カウンセラーの悩み)
対人支援者のサポートを普段やっていると本当に多い悩みです。
「それなりにやれてる感」、これを現場で感れるようになってほしいと心底思っています。
でも、まずお伝えしたいのは、心理カウンセリングのセッションを効果的に提供することは、「簡単ではない」ということ。
そう思いませんか?
自分のことではなく、相手のことです。それに、人間の悩みというとても繊細で、解決することが難しことです。
クッキーをレシピ通りに焼くのとは大きく違いますよね(笑)
対人支援者の自分に優しくする
そんな難しいことを「これからやろう」「毎日やっている」
そんな自分にもっと優しくしてあげませんか?
人の悩みを何とかしよう! 解決法を一緒に考えよう!
こんな尊い行いはないですよね。尊いからこそ、簡単ではないと言えるかもしえません。
ま、それはそれとして。「うまくやれてない」この悩みどうします?
自分に優しくしても根本的な解決にはならない。難しい問題です。
なんとかヒントを捻り出してみます。
支援者としてうまくやれてない、を解決するヒント
解決に役立つかもしれない1つ目のキーワード。「インプット」
精神医学の知識を得たり、セラピーのスキルを学んだり。
自分の中に取り入れる知識やスキルの質が低いことが問題なのです。
多くの講座の中で学ぶ内容が役に立つものでないのです。学んでも学んでも応用できない。
理論的に学んでも使えないものが、本当に多いと感じています。
質の悪いものを取り得れても無駄ですよね。
食事で言うと、インスタントラーメンみたいなことかと。
美味しいけど、栄養にならない、もっと言うと健康に悪い(笑)
インプットオンリー?
インプットのもう一つの側面がインプットしかしない、という傾向です。
学ぶだけ。本読むだけ。動画見るだけ。アウトプットはまたの機会(笑)
インプット専門家!?
なんか表現が刺激的でないですね〜。
あえて、きつめの言葉でいきますね。「インプット バカ」(笑)
入れるばっかりで出さない。便秘状態。
でもなぜこの傾向になるのだろう?
アウトプットする現場がないから
学んだことをアウトプットすると言っても、毎日現場でカウンセリングをやってないと難しいですよね。
カウンセリングって相手がいることだし。仲間とロールプレイやるにしても、やっぱり相手がいる。
ちょっとジョギングする、というアウトプットとはえらい違いです。
一つの解決策としては、やれる状況(環境)を作ることです。
定期的にやれる相手をみつける。でも、もっと日常的にやる必要があると思います。
だから、私の必殺の方法をお伝えします。
それは、「ブツブツ大作戦!」自分でブツブツ言って練習するのです。
クライアントがいなくても臨床力を上げる方法
なんとなく相手をイメージして、カウンセリングで言いそうなことをブツブツ言うのです。
私も最初の頃はよくやってました。今だってそうです。新しいことを導入する時は、ブツブツいいます。
例えば、あなたが、オフィスPomuの動画みてたとしますよね。
その中でこんな風な質問してみましょう、なんてありますよね。
その瞬間にブツブツするのです。
壁に向かってカウンセリングの文言をブツブツ練習するのです。
ぬいぐるみでもいいですよね。
このサイトの記事にも色々書いてますよね。これだ!そう思った瞬間にブツブツ言うのです。
瞬間接着剤です。瞬間にやるとインプットした内容がアウトプットになる。
そして、ただの知識に実践力が接着剤のようにつくのです。あなたの身になっていくのです。
もちろん、ロールプレイや、現場のセッションの方が実践力はつきます。
でも、ブツブツ大作戦のようなコツコツやることも捨てたもんではありません。
こういうのから少しでも、「ちゃんとやれてない自分」それが和らげばいいなと願っています。
ここまでをまとめると、「支援者として自信がない」「ちゃんとしたものを提供できてない」
そんな悩みを解決するには、質のいい学びを「インプットする」そして、しっかり現場のセッションで、「アプトプットする」ということでした。
現場がない人は、学んだらすぐにブツブツ大作戦です(笑)
「インプット」「アウトプット」と来たら次に何がくると思いますか?
そうです。あれです(笑)
「スキル不足」「うまくやれてない」「自信がない」を解決する方法
「インプットして」「アウトプットして」「フィードバックを受ける」です。
どんな世界でもこの3つはセットです。
自分のカウンセリングをみてもらって、フィードバックを定期的に受けていますか?
実はこれ簡単なようで、とても難しいと思っています。
適切なフィードバックを受けてない人がとっても多いです。
山口が心理セラピーのフィードバックさせて頂くのは、1年コースの参加者だけです。
最適にするために、かなりこだわって、工夫してやっています。
何がそんなに難しいのか? 何点か大事なポイントをお伝えしますね。
① 自分のカウンセリングを見られることが恥ずかしい
自分のカウンセリングを見られるの、恥ずかしくないですか?
ロールプレイなどでスーパーバイザーが横にくると、赤面するくらい緊張しますよね(笑)
初心者もそうだし、経験者でも緊張します。
だから、スーパーバイザーも遠慮するし、みんなフィードバックを受けなくなるのです。
よくある研修は、2人組、3人組で練習するという形です。
そこにアシスタントやスーパーバイザーが入らないことが多いです。
しっかりしたソマティック系のトレーニングは、そんなことはないです。
② スーパーバイザーがフィードバックしなさすぎ
さっきのような背景もあって、アシスタントやスーパーバイザーが遠慮してしまうのです。
アシスタント的なポジションの人はなおさらです。
どうフィードバックしていいのか、わからなかったり、自分の臨床に自信がないから怖くて出来ないのです。
なんとなく当たり障りのないことを伝えたり、褒めて終わる。
私もフィードバックをずっとやってきましたが、試行錯誤の連続でした。
でも、コツをつかんできて、短ければ30秒とか、見た瞬間にフィードバックできるようにもなりました。
細心の注意を払いながら、しっかりフィードバックをするようにもしています。
だって、しっかりやらないと、うなくなっていかないのです。
③ スーパーバイザーのフィードバックが不適切
しなさすぎ問題もあるし、やりすぎ問題もある(笑)
やりすぎだったり不適切。とにかく、フィードバックというダメ出し。
人を否定して自分が気持ちよくなっているヤバイ、スーパーバイザー。
ヤバイザー(笑)
カナダの大学院の時代、私の先生の一人は、このヤバイザーでした(笑)
人を下にして自分を上にする。それで自分を保っている、みたいな。
もしくは、安全な場を作れていないヤバイザー(笑)
例えば、全員の前で、カウンセリングを披露させられる。
研修の中でロールプレイするのですが、みんな見ている。
そしてフィードバックも受ける。こんなの地獄やん。
教える先生どんな神経してるんだろ。大袈裟な例ですが、実際にある話です。
一旦まとめると、フィードバックが多すぎる、少なすぎる、不適切という論外のことも、それなりにあります。
もしそうでなくても、「普通」のフィードバックもあります。
カウンセリングを相手に提供することと同じで、「普通」ではもったいないです。
できれば最適なフィードバックができるスーパーバイザーをみつけることが理想です。
フィードバックを最適にやるために必要なこと
スーパーバイザー的な人に傷つけられた人もいますよね。嫌な体験になっている人も。
フィードバックを最適にやることは、実は奥深いのです。
安心安全を大事にし、様々なお膳立て、前提の設定、環境調整などをしっかりやって、、、
トレーニングの参加者一人一人の要因まで考慮する必要もあります。
スーパーバイザーのスキル、知識、経験、ありようなども総合的に問われてきます。
あなたは、「質のいいインプット」「日々のアウトプット」をやって、
「最適なフィードバック」をもらっていますか?
これらを効率よく、うまくやるには、それをやれる環境を用意することだと思います。