新たな師匠を見つけてしまった。
ミスターポポ。
ミスターポポは「ドラゴンボール」のキャラ。
神様の付き人。
⬇︎

この記事では、ミスターポポの教えをご紹介します。
よりよい対人支援者なるためのヒントが多々あります。
コンテンツ
悟空が少年だった頃、ミスターポポに出会う。
戦ってみるとミスターポポにパンチすら当てれない。
ミスターポポは教えてくれるのです。
「目だけで物を見ようとするから、さっきのポポの動きが見えない」
もちろん目を使っても見るんだけど、それだけじゃないのです。
ポポは続けます。
「気配や勘、わずかな空気の動き、見るではなく感じるんだ。」
体で感じる大切さを言ってる。
心理セラピーでも同じです。
しっかり見るという姿勢では⋯⋯
微細なものは観察できない。
溢れてくる感情で涙する、そんなのは目で見てわかる。
でも、ほんの僅かな呼吸の変化。
わずかな顔や体の力み、覚醒レベルの変化、
そういうのは、目だけでは、わからない。
感じ取る必要がある。
目でも見ながら、体に、ふわっと伝わってくる。そんな感じ。
これってトラウマセラピーで大事です。
だってトラウマって体に溜まるもの。
体に過覚醒、低覚醒として現れる。
そこがセラピーで、ちょっと変化した時、
「ちょっと緩みましたね」的なことを言ってあげる必要がある。
60分のセラピーでも5分の関わりでも、やれることです。
でもレベル2って感じ。ちょっと難しい。
レベル1は、まずは目を使って相談者をしっかり見る。
これ、意外にやれてない支援者いる。
ちゃんと相手の体の姿勢や表情を観察する。
それをやれてないのは、なぜだろう?
どう進めようか考えちゃってるんじゃな〜い(笑)
自分だけに意識が向いてる。
ミスターポポに、ボソッと言われちゃうよ。
「あなた考えすぎ」なんてね(笑)
総合トレーニング参加者のコメント
よく総トレの中でも言われる話ですが、自分が自分自身について気づけていることしか、相手のことも気づけない、という部分もありますよね。
単純な話、自分がデフォルトでテンション高かったら、相手のテンションの高さに気づけなかったり客観視できなかったり。
相手を感じ取れる自分のありようというテーマも関係してきますもんね。
少年の悟空はパワーはあるけど、精神性が未熟だったのです
そこでミスターポポは教えるのです。
「心を無にする」大切さを。
悟空に、やって見せるのです。
ふわっとした感じで、ただ存在してみせたのです。

それを見た悟空は、
「す・・・すげえ・・・。ほんとに静かだ・・・。ま・・・まるで気を感じねえ・・・」
心理セラピーでも、対人支援でも、心を無にすることって必要。
だってミスターポポも言ってる。
「心が無になれば、色々なことがわかる。」
相談者の微細な変化がわかる。
でも、心を無にするってどういうこと?
色々な要因があるけど、まずは⋯⋯
「意図を持たない」
悟空は、よっしゃ〜 アイツにパンチを当てるぞ〜
そう鼻息荒いから、ミスターポポに軽く、よけられる(笑)
支援者も同じ、心の中で、よっしゃ〜
〇〇療法をやるぞ〜
宿題やってもらうぞ〜
そうやると相手が「うざっ」って感じる(笑)
やらされ感が出る。
うざい親と同じになっちゃう。
次に、心を無にする、これを理解するには⋯⋯
「自分を出さない」
例えば、私が「男〜!」「心理士〜!」
そういうオーラ出まくってたら引くよね〜。
自分の性別や職業を、ないものにはできない。
でも、その色を減らすのは、できると思う。
真っ赤な色から、薄ピンクにはできる(笑)
これって頭で考えて、
「心を無にしよう!」
「意図を手放そう!」
「自分をなくそう!」
そう「思って」できることではいですよね。
心を無にする練習が必要ですよね。
年単位で必要。
あの悟空でもミスターポポと3年修行した(笑)
人生ずっと修行し続けてる。
まず、自分に必要な実践を毎日ちょっとずつやっていきませんか〜
足の裏を感じながら歩いてみるとか。
そうすると今ここを意識できる。
まあ、あそび感覚でいきましょう〜
総合トレーニング参加者の感想
無になるスタンスとして私がなんとなく自然に身につけてきたのは、「この人はどういうことなんだろう」とただ関心を持って相手をながめる、という感覚や距離感です。
なんとかしよう、ではなく、どういうことなんだろう、という感じ。
イメージ的には、(研修医の時以来、聴診器を使ったことないですが)タコの手でいくつも聴診器を持って相手に向けている感じ。
相手から表れているいろいろを適切にキャッチできなかったら、「どうしたらいいのかな」が適切にまとまらないですもんね。
ミスターポポは少年の悟空に教える「ムダな動きの多いのはダメ」
無駄な動きがダメ。
支援者も心が無じゃないから無駄な動きが多くなる。
相談者と関わってる時、支援者が頭で考えてたら、無駄なことを言い過ぎる。
関係ないことをベラベラしゃべる〜
ポポは、さらに教えてくれる。
「空のように静かにかまえ、雷よりもすばやくうごくのだ」
まず、自分の姿勢、プレゼンスをしっかり作っていくから、速く対応できる。
心理セラピーで「速く」ってあまり聞かないですよね。
でも、意外に大事。

瞬時に対応することが求められることが多々ある。
例えば、相談者が被害体験をガーっとしゃべる。
10秒、20秒、話した時点で、ちょっと止めた方がいいかな、って感じて、
すぐに止める必要がある。
これ、2分とか5分とか、聞いちゃったらもう2次被害。
相談者はしんどくなる。
後に調子が悪くなって、フラバもひどくなる。
対人支援で速さが求められる他の例
呼吸が緩んだ、呼吸が浅くなった、
感情が変化した、覚醒レベルが変化した、
これらは、その瞬間に捕まえる。
すぐに、「今、緩みましたね〜」みたいに言う必要がある。
呼吸が緩み始めて、20秒後に言ってももう遅い。
1時間に1本しかない電車に乗り遅れた〜!(笑)
普通の会話と同じ。
相手がボケた。
5秒後にツッコんでも遅いですよね。
逆に、遅っ!ってツッコまれる(笑)
心理セラピーで、速く対応しなきゃ!
そう意図して、できるもんではない。
それを自然にやれる自分を育てる。
そのためにも体を作っていく。
姿勢やプレゼンスを整えていく、ということ。
悟空が色々な角度で修行したように、試行錯誤が必要。
まずは、毎日、ちょっとずつ、やれることから実践してみませんか?
最近ちょっと涼しくなってきたな〜 風が気持ちいいな〜
そういう季節感を感じてみるとか。
メルマガ読者さんの感想
すぐに反応する。本当に大事ですよね。
実はいろんな場面でそうなのであって、トラウマ関連の場合では具体的にこういう場面が特に大事というのがあり、トラウマとは離れても同じことが言えるなあと思っています。
たとえば、家庭内や対人場面で不適切な言動が生じている時、それをなんともしない(できない)でいることは、それを許容していることになります。いじめやハラスメントが生じている場にいて、傍観者でいるのと同じですよね。
電車の中で声を荒げたり嫌がらせ的な態度を取っている人がいたら、自分はどうするのか。自分を守ってシャットダウンして傍観者になるのか、それとも他にどういう態度を取ることができるのか。今の世の中、実際リアルな問題です。
そうやって「いざという場面で当事者となる自分」を想像して、本気で悩んでみるのもいいかもしれないですね。そんな場面を想定して話し合いをするのもいいかも。
多くの人が「その場での早い反応」を自分のものにしていくことができたら、理不尽な力に押し流される世の中を変えていく力になるかもしれないです。