トラウマを抱えたクライアントは、大なり小なりフラッシュバックで悩んでいます。
対人支援者として、それを改善する介入方法を提案することが求められます。
強烈なフラバを改善することは可能です。
ただ、それには押さえておきたい大事なポイントがいつくもあります。
それらをこの記事でお伝えしていきますね。
コンテンツ
フラッシュバックを改善する方法
なぜフラバのことを伝えたくなったのか?
先週末、総合トレーニングでフラバの対応法をやったからです。
それと、「フラッシュバック 改善」色々なワードでググってみたけど⋯⋯
内容があまりにもヒドイ。
お役立ち情報と言って、お役に立たない情報だった(笑)
オフィスPomuのサイトで記事にしても、
グーグルで1ページ目に絶対に来ないのも分かってるけど⋯⋯
その現状が悲しいけど⋯⋯このサイトの読者のみなさんに届けばいいのです。
フラバを改善するにあたって、まず大事になってくるのが⋯⋯
「フラッシュバックは万人に起こってる」
支援者のあなたも、フラバ起こってる。
山口さんも。愛犬ポムちゃんも(笑)
⬇︎
確実に今年も起こってる。この1ヶ月で起こってる可能性も。
それは、過去のトラウマの映像がグワっと出てきて、嫌な感覚や感情が爆発!
みたいなことでは、ないかも。軽めのフラバもあるのです。
例えば、妻、夫、こども、親、家族に対して、イラっとしたことありますよね。
相手がそんなにキツく言ってないのに、イラっとする。
それ、フラッシュバックっす。
自分の親などに対しての不満です。未解消の感情、身体に残ってるトラウマ。
私も昔はイラっとしまくってた(笑)
ここ数年はプチイラくらい。
相談者のフラバを改善できるようになりたいなら⋯⋯
自分のフラバ、気づこうぜ〜
自分のフラバ、解消しようね〜 かな。
そして、もっと広い意味で、フラバを理解していく。
臨床の例です。
相談者が自分を責めまくってる。
これもフラバだと捉えてみる。
相談者が人が怖いと言ってる。
これもフラバだと意味づけてみる。
そうやっていくと⋯⋯フラバだらけになる。
フラバ祭り〜! わっしょい! わっしょい!
わっしょい! とか叫んでたら、フラバ減る気がする〜!
間違えた。叫ぶのは、「ポムが好き〜!」だった(笑)
これもある意味のフラッシュバック。
過去の記憶が出てきてる。
過去のポムとの記憶がフラッシュバック!?
もっと出てきてくれ〜!
この記事を今まさに書きながらフラバってる(笑)
フラッシュバックを高い確率で減らす方法はある
強烈なフラバを高い確率で減らすこと、可能です。
それには何が必要になってくるのか?
それを解説するために、小話に付き合ってほしいっす。
⬇︎ ⬇︎
いらっしゃいませ〜!
神戸で隠れ家的なレストランを営んでます。
レストランの名前は⋯⋯「ノブキ」
格好いい名前。でも違うよね〜 やっぱり⋯⋯
レストラン「ポム」その方がいい〜(笑)
ある40代くらいの女性が入店されて席に座った。
料理長ポムは、その女性に聞くんです。
ポム料理長「どんなものを食べたいですか?」
女性「あっさりしたものかな」
ポム料理長「今日の体調は?」
女性「ちょっと疲れ気味」
ポム料理長「いつもはどんな食事?」
というように、やり取りが続くのです。
そうなんです。レントラン「ポム」は、完全オーダーメイド。
お客様に合わせて作ります。
だって、お客様それぞれ年齢、体調、気質、求めてることが違うから。
レストランは2時間枠で、1組ずつ。1日多くても3組くらい。
無農薬、無肥料の野菜中心の料理。
高級食材は使わないから、その辺の高級店よりは安い。
フレンチとか、イタリアンという枠もない。
料理のジャンルは「お客様」
いい料理を作る方法|セラピーにおけるフラッシュバックの介入方法
話はもうちょっと続きます。
山口はレストラン「ポム」で見習いをやっています。
将来自分の店を持ちたくて。
ある時、山口はポム料理長に聞いてみました。
山口
「今度、前菜を任されたのですが、
どうすれば先生みたいな、お客が唸る料理が作れますか?
ポム料理長
「何そのレベルの低い質問」(怒)
山口
「す、すいましぇん⋯⋯(泣)」
ポム料理長
「魔法や秘策は、あるっちゃあるけど、ないっちゃない」
山口
「どっちすかっ」
ポム料理長
「答えを求めすぎない」
「自分で考える」
「お客によって違う」
山口
「精進します!」
ということです。
フラッシュバックを高確率で減らす方法。
あるある。
でもそれは、レストラン「ポム」のように、
「完全オーダーメイド」
料理は料理人が作ってくれるけど、
セラピーは相談者と一緒に作っていく。
「完全いっしょオーダーメイド」なんだその言葉(笑)
さらに大事なのが⋯⋯
効果的なフラバを減らすワークをいくつも組み合わせる
ちょ〜役に立つ、玉ねぎ的なワークもある。
脇役的なパプリカも。
山ほどの野菜を組み合わせて、最高の料理が完成する。
セラピーもそういうこと。
沢山の介入方法を知る必要がある。
だってフラバを減らすワーク3つだけだったら、
ニンジン、ピーマン、セロリ
それだけで、万人には通用しない。
子供どうすんの?
食べてくれるのニンジンだけ(笑)
日本だけでも流通してる野菜が100種類以上あるように、
フラバの介入方法も多くある。
目の前の悩んでいる人に対して、そのうちの10〜20を組み合わせる。
100種類から、よりすぐりの10種類を組み合わせるから意味がある。
そうすると高確率でフラバは減る。
魔法はある! けど、ない!
1つのワーク、1つの介入方法で、万人のフラバが確実に改善したら、
ノーベル平和賞もらえる。
しかも、そんなもん、あったら、もう世界に広まってるよ〜
実は、密かに強烈に効く1つのワークを開発して、ノーベル平和賞を狙ってる私(笑)
とにかく、色々大事なポイントをいくつもお伝えしましたが、
大事なことを1文にまとめると⋯⋯
ポム料理長の料理、
最高にうまいぜ〜!!!
かな(笑)
メルマガ読者さんの感想
完全オーダーメイドですよね。医療でも、最近はSDM(Shared Decision Making 協働的意思決定)という言葉が言われてきているようです。インフォームドコンセントというのは一昔前の言葉なんですね。
漢方薬も、西洋医学のような「この症状にはこれ、この病気にはこの治療」という発想ではなく、その人の心身の状態や訴えや体質・体格や経緯などから総合的にどの漢方薬が適切かを判断する発想です。だから私にとって親和性があるのです。
結局、症状や病名を軸にして対応するのでなく、「その人に役に立つのはなんだろう」と真摯に向き合う姿勢が軸にあったら、どのジャンルからのアプローチであっても自然とオーダーメイドになるということでしょう。
コメントへの返信
SDMというのですね。教えてくださってありがとうございます。確かにインフォームドコンセントって治療者が「これしますけど、OKっすか?」みたいなことですもんね。全然一緒に考えてない(笑)許可を取ってるだけ。
フラッシュバックを改善する方法|2つの質問
続きまして、大事な質問が2つ。
支援者のあなたが、5年、10年かけて習得した趣味や特技はありますか?
書道、華道、みたいなことでも。
料理作るの好き、編み物よくやる、などもありますよね。
釣り、バイク、サーフィン、とかも。
私だったらサウナ。サウナ大好きカウンセラー(笑)
犬を飼うことも、そうだよね。もう20年。
長年やってきたこと頭に浮かびました?
マジで思い浮かべてね。
それを人にススメようとイメージしてみてください。そうすると⋯⋯
色々その奥深さを語れますよね。
目の前にいる人に薦める時、なんか臨場感ありまくりですよね。
そして自信を持って勧めてる。
リスクやマイナス面も語れるし。
とにかく人に、自然に紹介できる。
フラッシュバックを減らす介入方法は沢山あります。
支援者である私たちが、まず、しばらくやり続けてる必要がある。
その経験があってこそ実際に相談者に薦めることができるのです。
フラッシュバックを減らすための支援者に大事な2つめの質問
あなたが全く知らない世界の趣味を想像してみてください。
さっきと全く同じです。
華道、書道、バイク、編み物、などなど。想像できました?
私だったら、編み物とかしたことない。
ボタンをつけたこと人生で1回だけ。しかも、数日でボタンとれた(笑)
というかボタンつけること、編み物でもない。なんかズレてる。
やったことないものを、人にススメようとしてみてください。
無理ですよね。
じゃあ、ちょっとだけ知識として知ってるとか、何回かだけ試してみたとか。
それを人にやってみますって言えますか?
とても不自然ですよね。
余談ですが、それでも人に自信を持ってススメることができる人⋯⋯
やばいかも(笑)
人の感情を読むのが苦手とか。
サイコパス的な匂いが⋯⋯(笑)
支援者のトレーニングを7年以上やってきて⋯⋯
痛感させられたことがあります。
実際に自分でやってないこと、人にススメれない!
支援者にケースの相談をするコンサルの時もそうです。
私がアドバイスするんです。
「この方には、〇〇を提案してみるのはどうでしょうか?」
でも現場に戻っても、その相談者に全然提案できないんです。
でも、支援者自身に、日常生活で、しばらく実践してもらうようにすると、
自然と相談者に提案できるようになるんです。
食べたことないレストラン、人にオススメできないのと同じですね。
最後に私からオススメがあります。
ワンちゃん、かわいいよ〜
あ、間違えた。
ポム、ハンパなくかわいいよ〜
なんのこっちゃ(笑)
メルマガ読者さんの感想
分かりやすい質問でした! 自分が腑に落ちていることや体験的に自分のものになっていることこそが、人に伝わる力を持ちますよね。
支援や治療の領域では、「この治療であれば5年生存率〇%」「リラクゼーションとして深呼吸」みたいな単純で分かりやすい基準をもとに動きがちなのでしょう。
そういう理屈にのっとった支援ではなく、自分の体験・体感として一致しているものを相手のニーズに沿って提供する、というのが大切ですね。それは本当に伝わりますよね。
クライアントに対しても、支援者へのサポートとしても、自分の体験してきたものをエッセンス化しながら伝えると、本当に相手にしっくり入るのが分かv
コメントへの返信
「自分の体験してきたものをエッセンス化しながら伝える」
まさに、私が言いたいことをコメントでエッセンス化して頂きました(笑)
ここまでの3つのポイントをまとめると⋯⋯
1 自分のフラバに気づこう。
2 100種類ある介入方法から完全オーダーメイドで、10個を提供しよう。
3 まず支援者自身がその介入方法を実践しよう。
ということで、いい感じで、まとまりました。
だけど〜!!!
じっくり読んでみたら、なんということだ〜!!!
大事なポイントが抜けていた〜!
しっかり伝えきれなかった自分がフラバしてくる〜!
なんてことはないけど(笑)
支援者自身が相談者に提供する前に、介入方法を実践しよう!
ということですよね。
こう思うよね。実践したらいいやん。何が問題なの?
でも⋯⋯
フラバ減らす介入方法は、簡単に実践できないのです!
例えば、自分のデスクの上をきれいにしよう。
これだと比較的簡単に実践できる。
できない人もいるけど(笑)
そんなことに比べて、フラバを減らす介入方法は、
自分に向き合わされることなのです。
自分の神経系を変えることなのです。
例えば、少し過覚醒気味のカウンセラーさん。
私も含めて、山ほどいますよね。
ハイペースで思考して、行動する人。毎日頑張ってる。
その人がフラバを減らす呼吸法を実践するとする。
継続できないんです。だって自分の習慣を変えることだから。
過覚醒を落ち着けていくことだから。
負担がかかるし、抵抗が起きやすいのです。
よくある3日坊主で終わる。
だから相談者に薦めれないのです。他には⋯⋯
シャットダウン系の支援者も多くいる
体の感覚ってなんですか?
感情もイマイチよく感じにくいとか。
そうやって頑張って生きてきた。
その人がフラバを減らすワークで、
感じる系のことをやろうとすると⋯⋯まあ、続かないですよ。
要するに、以前にお伝えした、ポリの旅を支援者もしているのです。
その旅を続けてる人だけが、自分の進んだところまでを道案内できるのです。
大丈夫。旅のエキスパートでなくてもいいのです。
まずは、旅することが大事だとわかっていて、少しずつ旅してればいいのです。
みんなで旅に出かけよう〜。
ポムちゃんと一緒に。
最後はやっぱりそのオチか〜!(笑)
総合トレーニング参加者の感想
道案内、いい言葉ですね!「自分の進んだところまでを道案内できる」というのは、本当にそう思います。
知らない道を「この道がいいです」とお勧めするのは、おかしなことではあります。だから、自分がどんな道をどう進んできたのかを分かっておくのはすごく大事ですよね。
そして、知らないことや分かってないことを「知らない、まだ分かってない」と区別できたり、認めたりする謙虚さも大事ですよね。
そんなよい道案内ができるようになるためには、道案内してもらう体験が一番有効なんであって、山口さんはメルマガや総トレを通して、そういうことを目指しておられるんですよね。
コメントへの返信
「道案内ができるようになるためには、道案内をしてもらう体験が有効」
これ格言ですね〜 いい感じでまとめてくださいました。