この記事を書いた人 

山口修喜(Nobuki Yamaguchi)

北米に17年間住み、カナダ、ブリティッシュコロンビア州の公認臨床心理カウンセラーとして7年間働く。

帰国して、海外の最新トラウマセラピーを支援者に講座で伝え続けている。

 

 

ぽむ
今日は、りじんしょう?

 

山口のぶき
ぽむ~。トラウマセラピーにおいて欠かせないテーマだね~。

 

ぽむ
ほ~。ならじっくり学びましょか~!

 

 

まず離人症を理解しましょう

 

離人症(離人感ともいう)とは何なのか?

文字通り、人から離れるということ。
他人という「人」ということではなく、
自分自身の体から離れるということ。

自分の体から抜け出る。
簡単に言えば、幽体離脱みたいなことです。

ただ、その程度は様々です。

程度が少ない場合から説明すると、、、

1.体の感覚があまりない、という状態。
2.体の感覚がほとんどない
3.時々、体から少し抜け出ている
4.完全に体から抜けている時がある

まあ、かなり曖昧な順番ですが、
お伝えしたいことは、、、

感覚がなかったり、
自分の体から抜けるという
感覚ということです。

自分の体の右斜め上から自分をみている、
というようなことも、よくあります。

 

 

なぜ体から抜けるのか?

 

その理由は、過去のトラウマなどで、
特に虐待などで、あまりにもその現実が
辛いために、体の防衛的な反応ですね。

例えば、暴力などを受けている時、
性暴力を受けている時、

まさに、今暴力を受けている時、
子供は、感じることを止めます。

あまりにも、それが続くと、
体から抜け出ることがあります。

本当に、体から抜け出て、
部屋の上から、自分が虐待されてる
シーンをみたりもします。

もっといけば、その虐待現場の
部屋からも抜け出て、
空を浮遊することもあります。

 

 

離人症は、解離の種類とも言える?

 

離人症は、解離のサブタイプとも
カテゴリー分け
できるのではないでしょうか。

では、そもそも、解離って
何ってことになります。

解離と言っても色々なレベルで
使われているので、絞る必要があります。

人格が分裂するようなことも、
解離と言います。
覚醒レベルが下がることも、解離。

心や体のシステムがシャットダウンする
ようなことも、解離。

そして、今回の離人症、離人感は、
感情や感覚から「解離」することです。

それは、今ここにいない
感覚というようなこと。

 

 

トラウマと離人症

 

離人感という解離は、
トラウマやPTSDの症状でいうところの
「過覚醒と低覚醒」と言ったりしますが、

離人症は、その低覚醒の方ですね。
言うなれば、現実が辛すぎて、もう無理!
って状態。

もう何も感じたくないということ。

ここにいない感じ。
目の焦点が狭まってきて、
オピオイド系の脳内物質である

鎮痛剤が分泌されて、ぼ~としてきて、
というようなことです。

離人感すべてが悪いわけではないです。
痛みを緩和してくれたり、
トラウマ的なことを詳細に
覚えないですむとか、いい部分もあります。

でも、離人感が慢性化すること、
免疫系が悪くなったり、
内臓に負担がかかったりする、
ということも報告されています。

まずは、動画を観て頂けると、
よりわかりやすいと思います。

 

↓  ↓  ↓  ↓  ↓

 

 

 

この動画に頂いたコメント

 

シュマロ(木曜日, 14 1月 2016 15:03)

いつも動画楽しみに観ています。
何度か山口さんのセラピーを受け、
からだの大切さを痛感しております。
離人感にかなり苦しんできましたが、
最近ずいぶん楽になってきました。

動くことが大事、と聞いて自分なりに
動いていたら新たな気付きがありました。
離人感の時は、ここにいなくて、
ふわーっとして幽体離脱したような感覚。
そのままぼーっとしていると、
あっと言う間に時間が過ぎて行きます。

離人感という言葉を知ってからは
少し客観視出来るようになりましたが、
やはりまだまだ辛いのですが、
離人感に心地よさもあったので、
なかなか抜け出せないでいました。

先日、離人感がぐーーっと来た時に、
あー、なんにもできない、
目もあけられない、
その状態で家事などするのはしんどい、
と思ったのですが、
なんにもしたくないんだなぁ、、、

ずっと小さい頃からあれしなさい
これしなさいと
指示命令ばかりだったから、
自己防衛なのかも、、、
などと思ったのです。

それで、離人感が来る時、
自分のからだの変化は
どんな感じかさぐってみると、
背中を丸めて膝をかかえて、
石のように頑なにからだを固めたい感覚。

それで、なんにもしたくない!
と思いながら、その体勢を取ってみたら、
なんだか心地よいものが
流れていくようで、
しばらくその時の感覚を味わいました。

からだを固めて、息をひそめて
なにもしないで、たぶん、
自分の身を守っていたのかな、と感じました。

そんなことを何度か試していくうちに、
離人感になることが少し
減ったような気がしているここ数日です。

 

ぽむの山口です (木曜日, 14 1月 2016 16:22)

マシュマロさん
コメントありがとうございます。
セラピー受けた?何度か? えっ、誰?

何となく心当たりはあるのですが(笑)

離人感を自己探求して、
気づきがあったのですね。
離人感の今の感覚を感じること、
素晴らしい!

そして、なぜその習慣?
行動が身についたのか?
を振り返ることも大事ですね。

離人感の役割もちゃんと認めてあげる。
離人感減ってきてよかったです~。
ではまた。

 

 

性的虐待における解離や離人症

 

性的虐待を理解するには
解離をしっかり理解する必要があります。

こどもにとって、
性的虐待はとても異質なことで、
ショックが大きい。

特に信頼している
大人からの加害はなおさらです。

解離についてはOnne Der Hart の
構造的理解やPutnamを参考にしたい。

解離を深く理解することでどう
対処していけばいいのかが見えてくる。

このHPで「多重迷走神経理論」も
参考にして頂けたら理解が深まります。

解離といってもすべて
悪いわけではないですよね。

性虐待が毎週のように
暴力的に繰り返されていたとする。
それをすべて記憶して、
辛い感情をいちいち感じていたら
生きて来れない。

逆説的に、解離によって
自己の統合感を維持できるとも言えます。
適応的な才能(病理的な防衛ではない)
とも解釈できます。

しかし、問題なのはあらゆる
不安に対してまず解離反応を
起こしやすくなってしまうことです。

ちょっとした刺激や不安で
解離が暴走してしまうので厄介です。

ストレス、痛み、感情を
解離して対処していくようになると、
健康的な対処法を
覚えなくなる場合もあります。

想像してみてください。
例えば、6才の子にとって
大人とはどういう存在なのか?

平均的に、大人は170cmで
6才の子は100cmです。

私たち大人が虐待されたこどもとする。
子供にとっての大人の大きさは、

私たち大人が、
3mぐらいある大男に叩かれ、
性虐待などを受けるのと同じです。

3mの大きい熊に遭遇して、
襲われるようなもの。
目の前にすると体はフリーズするし、
トラウマティックにならない方が
おかしいですよね。

ではセラピーのセッション中に
どのような傾向が解離なのか?

覚えていない、
体が軽くなってきた、
体のある部分が麻痺、
手足が冷たい
質問に対して分かりませんを繰り返す、
体から少し抜け出ている感覚、
眠くなる、などもあります。

セッション後には、
「いま寝起きみたい」とよく言われます。

離人感についての症状は、
何となくボッーとして、
ふわふわした感じという。

体も自分のものではないような感じで、
体の外や部屋の隅から
自分や他人を見ているような感じ。

支援者としてクライアントが
今どういう状態にあるのかを常に
把握することが必要になってきます。。

 

 

解離(離人症)が起こりやすい状況とは

 

Sanderson(2006) は以下の4つの解離が
起こりやすい状況をあげています。

虐待の期間が長い
心理的虐待や身体的虐待とともに
加害者が多数
家族内での虐待

特に、家族からの虐待は、
解離症状が出やすいです。
それは健康な自分は家族と愛着を形成し、
解離している自分が家族からの
虐待を受け持ちます。

あと加害者が暴力的であり、
脅されると、解離しやすい。
加害者に秘密にしろと言われると、
子供は正直なので
嘘はつけずに忘れようとします。

虐待された自分というのを解離し、
隠してしまう。

そして、虐待は何度も
繰り返され続けると解離しやすいです。

男性サバイバーのクライアントでは
数回から数年という
虐待期間が平均的ですが、
中には20年以上という
クライアントも数人おられました。

もちろん、色々な症状はありますが、
解離症状が特に目立ち、
加害者とずっと一緒に生活していたので、
バウンダリーの問題もありました。

文献
Sanderson, C. (2006). Counselling Adult Survivors of Child Sexual Abuse (3rd ed). London: Jessica Kingsley Publishers

 

 

離人感を克服する方法

 

では、低覚醒である、離人感に
悩まされている方はどうすればいいのか?

カウンセリングの現場では、
どのように進めていくのか?

それは、、、「動く、ということ」

ゆっくり動いてみる。
立ってみる。

そうしていくうちに離人感がその瞬間
減っていくのが分ることがあります。

クライアント自身が、
「あっ、自分で動けばコントロールできる」
ということを実感できる。

そのことが自信となり、
ヱンパワーされ、1人でもそのように
できるようになってくる。

ただ、離人症は、感じたくない、
もう無理という反応なので、
特に、ゆっくり進めていく必要があります。

そして、カウンセリングも、
長期にわたることが多いです。
長期にわたってしまう、というよりは、
長い時間をかけてやることこそが、
実は1番効果的だということです。

 

何千件のトラウマを抱えた方の、
心理カウンセリングをやってきて、
離人症と言われる方は、
かなりの数おられました。

クライアントさんと、
一緒にやっていきました。

体のどこの部分を、
どのように動かしていけば、
改善されるのか?

それを、どのようなタイミングでするのか?
どのような準備をしてからやるのか?
どのような言葉がけが大事になってくるのか?

その辺が、クライアントさんによって
カスタマイズする必要が
あるように思っています。

ただ、まずは、クライアントさんと一緒に、
ゆっくり動いてみることから
試してみてはいかがでしょうか?

 

 

ぽむ
うごくことがポイントか~。

 

山口のぶき
ぽむは、いつもちょこまか動いてるよね~。

 

ぽむ
動いているから、腹が減る~。のぶき~、おやつっ、くれ~!

 

 

 

(無料の動画)トラウマセラピーを学ぶ

トラウマ症状である、過覚醒、
フラッシュバック、離人感、解離を
減らす方法の動画はこちらより、
登録すると無料でみれます。

 

 

 

 

無料オンライン講座


無料で動画をゲットする

5つの動画でトラウマから回復する効果的な方法が理解できます。

動画1 リソース構築法

動画2 フラッシュバックや過覚醒を抑える

動画3 解離、離人感の対応法

動画4 怒りとバウンダリーについて

動画5 恐怖症、強迫を手放す