福祉系、医療系、教育系、ボディー系、心理系の対人支援さん、
支援をする上でどんなありようが大事になってくると思いますか?
この記事では、支援中の私たちはどんなことを考えるべきなのか?
どんな姿勢で望めばいいのか?その辺をお伝えしていきます。
意外なものを手放す必要あるのです。
コンテンツ
対人支援者に求められる姿勢や態度
先日、Zoomで総トレ(1年コース)を開催していました。
元ジャニーズJr.二本樹さんとのセッションを話し合いました。
デモセッションの解説とQ&Aということです。
いい質問が、いくつもありました。
なぜ〇〇という言葉を使ったのか?
どんな考えで〇〇を提案したのか? みたいな。
そんな質問からあることが浮き彫りになったのです。
どれくらい考えながらセッションをしていますか?
あなたは支援をしてる時、相談者と関わってる時、
どんなことを考えていますか?
どれくらい考えていますか?
私はセッション中、実は⋯⋯
何も考えてません!
ほとんど思考を働かせてないのです。
性被害の重たい後遺症に悩む二本樹さんとのセッションでも、そうです。
ただ共にいる。そう存在しながら必要なことを1つずつちゃんとやってる。
10秒おきに何をやってるのか、動画を見ながら、全部解説できます。
ふわっといても、思考を手放しても、ちゃんとやれてる。
というか思考を手放しているから、ちゃんとやれる。
初心者の頃は考えまくってカウンセリングをやっていた
今では思考をほとんど手放してやれますが、むかしは結構考えてやってました。
「あっ、不安が強くなったな、落ち着くために〇〇した方がいいかなぁ」みたいに。
でも今は、セッション中は、そこに凛といるだけ。ふわっと、いるだけ。
愛犬ぽむがちょこんと、そこにいる。
そうそう、それを目指している(笑)
ワンちゃんのように、そこにいるだけで、癒しになるような。
セッション中はトランス状態です。
天と繋がり、大地を感じ、人と関わる。天地人です。
そんな感じで存在すると、クライアントがいい感じになるんですよ。
一緒にいる人が楽になっていく。支援者自身も楽。
日常で人と話す時、どれくらい考えますか?
あなたは、大切な親友と話す時はどうですか?
次に何を言うか考えないですよね。
自然体でいる。場を楽しんでる。
そうボケてきたか、じゃあ、こうツッコでやろう!
そんなん考えない〜
最愛の人とハグをする⋯⋯
右腕をちょっとあげて、力を少し入れようかな⋯⋯
とか考えない(笑)
普段、勉強する時、事例検討とか。
そんな時はしっかり考える。
その時もトランス状態? それ、寝てるだけ(笑)
考えることを繰り返してきてるし、
練習も沢山、実践も山盛り、
だからセッション中は無でいい。
長年の経験があるから、学びや思考があるから、
本番に思考はいらない。
ソマティックなセラピーでは感じることが必須になる
特にソマティックなセラピーは人を観察したり感じたりする必要がある。
愛犬のぽむ、動物たちはあまり考えてないから、すごく感じれる。
相手を感じ取れるから本当に必要なことを提供できる。
凛といるから相手に巻き込まれない。
それが相手にとって、とてもためになる。
だから私の目標は、愛犬「ぽむ」のようになること。
これからも、ぽむ〜って感じで生きていきます。
セラピーで〇〇があると害になる?
突然ですが!
ボクシングをやってみませんか?
えっ、暴力的なの嫌だ?
イメージでやるのでお付き合いくださいね(笑)
目の前にプロボクサーがいる。
その人にパンチを当てにいってみよう。
その人はパンチをすれば当たる距離に立っています。
そこから逃げません。
かわしたり、防御するだけ。
さあ、1発でもいい。
体のどこでもいい。とにかく当てるだけ。
パーンチ! 右! 左!
まあ、全部かわされる。防御されますよね。
相手がプロだから。
でも、目の前のプロボクサーに、
パンチを当てれる方法があるのです。
どうすればいいと思いますか?
それは⋯⋯
猫になる! 猫パーンチ!
そんなわけないかっ!(笑)
まあでも正解に少し近づいた。
プロボクサーにパンチを当てるには⋯⋯
あることを手放すのです!
それは、意図を手放すのです!
要するに、パンチ当ててやるぜ〜!
なんて意図があれば、当たらない。
力のない人でも運動が苦手でも、
パンチを当てるという意図を手放せば、パンチが当たる。
あまりにも遅いパンチだったら当たらないけど(笑)
とにかく当たりやすくなる。
意図を手放して、丹田をちょっと意識して、無心になって、パンチ!
プロボクサーにも当たる。
これってすごくないですか!
心理セラピー、トラウマセラピー、対人支援でも同じ
よくしてやるぜ! なんとかしなきゃ!
対人支援者に意図があると、害になるのです。
背景にふわっとある、くらいだったらいいけど。
いい方向にいくことを信じてる⋯⋯くらいの感じだったら自然だけど。
鼻息荒く、「よくしなきゃ」ってセラピストがいたら、
なんか嫌じゃない〜!(笑)
誘われて初めてのデート。
いい関係になりたい!
鼻息荒かったら、やだよ〜
逃げて〜(笑)
表面上は穏やか。
でも、口説いてやる〜、みたいな鼻息が垣間見えると、
相手が引きます(笑)
支援者が「よくしたい!」「回復させなきゃ!」
そんな意図が窮屈になるんです。
そんな意図が関係性を作るのにじゃまになる。
上記で心理セラピーをしてる時、私は何も考えてない、
ということをお伝えしました。
思考を手放すのです。それと同時に、意図も手放すのです。
そうすると相手が安心しやすくなる。
危険を感じなくなる。楽にいやすくなる。
あなたは、どれくらいの意図を持って、対人支援をしていますか?
あ、間違えた!
もっといい質問があります?
あなたの、鼻息の荒さはどれくらいですか?(笑)
なんか新しい尺度できそう。支援者の鼻息レベル(笑)
0〜100で。80。
鼻息あらいですね〜。
もうちょっと下げてみましょう(笑)
支援者が「思考」と「意図」を手放すヒント
思考や意図を手放すと相談者が安心できるし、楽にいられる。
だったら、思考を手放します!意図を手放します!ってなりますよね。
で、よくあるのが、セッションの前に「考えずに楽に」そんなことを意識してみる。
セッション中も「考えないように⋯⋯」
それって「考えないように」そう考えてしまっている(笑)
または、「意図を手放そう!」そう意識することで意図を持ってしまっている(笑)
だから、思考を手放す、意図を手放す、これらは、やろうとしない方がいい。
これらは結果なのです。
「色々やった」結果そうなること。
その色々って、なんやねん?なんじゃい?ですよね(笑)
効果的なトラウマセラピーに必要な「色々」とは?
支援者自身が日常で自分と向き合い、自分を磨く。
自分のトラウマを解放し、神経系を落ち着かせる。
自分を成長させる。臨床の練習をしたり現場で実践したり。
必要なことを勉強したり。総合トレーニングで、みんなでやってること。
そんな「色々」をやった結果、思考や意図を手放せる。
それも自然に。意識せずに。
色々はあるけど、まずは自分の心と体を、いたわってみるのは、どうでしょうか?
あなたのリソースは、なんですか?
あなたの支えになっていること。心地よいと思っている環境などなど。
リソースって何?という人はこちらの記事で確認
野球の大谷選手でも、そうだと思います。
毎日のように、筋トレとか基礎の練習をしてる。
キャッチボールして、走り込んでる。
専門家と一緒に、色々な調整とか体のケアとか。
で、本番、バッターボックスに立って、ゾーンに入って、
思考や意図を手放して、ホームランを打つ!
スポーツも同じ。あっちにボールきたから、腰をこうやって⋯⋯
そんなこと考えてたら、160kmの球を打てない〜(笑)
現場で対応できるトラウマセラピストになる近道とは
最後に大事なことをお伝えしたい。
思考や意図を手放して、効果的なセッションをすること。
現場でしっかり対応できるようになること。
これは何も名人芸みたいなことじゃない。ある程度でいいんです。
相談者が楽になっていくことができたら、それでいい。
10年も、20年も、30年も年月を要することではないと思う。
近道がある。
全く臨床をしたことない人が3ヶ月で、とかそういう魔法はないですよね。
でも、セラピーの全体像の地図をゲットしたり、
自分と向き合ったり、必要なことを日々淡々と実践したり。
そういうのがカウンセラーを育てる養成講座であるべき。
特定の心理療法を教えるばっかりのこの業界。
なんとかせねば!
そんな覚悟も大事だけど⋯⋯そういうのを私自身が手放した時に⋯⋯
新たな境地へ行ける気がする。
そして、あの世に行った愛犬ぽむに出会える。
やっぱりそこかっ!
そこの執着を手放さなきゃ!
修行の旅は続く⋯⋯(笑)
思考を手放し意図を手放す。
言うのは簡単、やれるようになるには工夫が必要です。
そんな、ありようを育むには?
れーじさんと山口の対談をどうぞ
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