母親の心理学|こどもを守る役割

 

夜遅くにジョギングに行くのを日課にしています。

昨日の夜もいつものように⋯⋯

ジョギングシューズを履いて、

勢いよく玄関の扉を開きました⋯⋯

庭に黒い影が⋯⋯

ガサガサっ!!!

な、な、なんと言うことでしょう!

イノシシです!

それも猪のこども達。

ウリボー、しかも7匹も!

実際は6匹だったかも(笑)

私はその場で立ちすくんでいました。

庭と言っても都会の家なので、そんなに広くないです。

その7匹のうりぼーちゃん達は、

庭の土を掘り返してたのか、ムシャムシャ食べてたのか、

私が勢いよく玄関ドアを開けたから、びっくりしたんでしょう。

狭い通路から1匹ずつ逃げて行きました。

よく見ると、なんということでしょう。

 

大きな大きな母親イノシシがいるではないですか!

父親かもしれんけど(笑)

たぶん母親。

父親はどっかで勝手にやってるぜ、きっと(笑)

こどもを連れている母親イノシシは、危険だと言われてたりもします。

こども達は1匹ずつ狭い通路から

逃げる必要があります。

そのために、かあちゃんイノシシは、

なんと、すごいですよ。

私と子供達の間に入ってきました。

「こどもたちを守るために」

 

そして母親イノシシは凛と立っていました。

その、かあちゃん猪と私、目が合いました。

そこから言葉のない対話が始まりました。

「びっくりした〜 何してるの〜」

イノシシ

「こども達に食べ物をあげたくて⋯⋯」

「別に庭の土を掘り返してもいいよ〜 勝手にしてもいいよ〜」

イノシシ

「とにかく今は子供達が逃げてるから! 近づかないで!」

「何もしないよ〜 大丈夫よ〜」

イノシシ

「私があの子達を守るの!」

 

そんな言葉なき対話があった。

時間にして、10秒くらいだろうか。

犬を飼ってもう15年以上にもなるし、

ソマティック心理とか、人を感じるお仕事を長年やってきたからか⋯⋯

なんか対話できるんです。

対話というか、交流って感じかな。

存在の確認というか、繋がり、かな。

最初は私の呼吸が荒かったんです。

突然のことでびっくりしてました。

でも数秒すると、母親イノシシを感じていると、

少しずつ呼吸が落ち着いてきたのです。

私の覚醒レベルが下がって、「大丈夫」的な感じが伝わると、

母親イノシシも「ふ〜」「ぶ〜」みたいな音を立てながら、息を吐いたのです。

その瞬間に繋がった感じがしたのです。

 

全ての子供達が逃げたのを確認して、

母親イノシシも山に帰って行った。

私はその後ろ姿を見届けていた。

なんと勇敢な母ちゃん!

山の中に見えなくなってからも

家族で「ガサガサ」走り去ってる音が聞こえる。

真っ暗闇の山⋯⋯

あの母ちゃんは、どうやって、

6匹7匹のこども達を誘導してるのだろう。

迷子にならないかな〜

家には帰れたのかな〜

お腹すいてんのかな〜

そんな心配もしながら、山に帰って行ったのを確認してから、

私はジョギングに行った。

 

走りながら様々な感情が出てきました。

色々考えたりもしました。

あれが本来の親の役割だよな。

こどもって守ってもらって当たり前。

そんなことを考えながら⋯⋯

本来、守られるべき子供を搾取する、加害する奴らもいる。

そんなことも考えながら⋯⋯

あの母ちゃんイノシシと、うりぼー達との出会いに、ひたっていました。

今この記事を書いていても、涙ぐみそうになっています。

私たちもあの母親イノシシのように、

凛としてこども達を守っていく⋯⋯

私たちもきっとできるよ。

 

何年か前にイノシシに出会った体験を通じて

トラウマボンドを説明した記事を書いています。

もっとイノシシを読みたい人、

こちらです(笑)

 

⬇︎

この夏の恐怖体験、トラウマを乗り越えられるのか?