カウンセラーの収入や給料は低い?|北米と日本で開業した経験あります

 

カウンセラーになることを検討してる人は、実際の給料など気になりますよね。

すでにカウンセラーをやってる人は、

「給料安いな〜」「何とかならないかな」って思ってませんか?

わかりますよ、その気持ち。私自身もそう思ってたので!(笑)

北米に17年在住して、現地でカウンセラーとして働いていました。

北米と日本で開業カウンセラーを20年以上やってきました。

どこかに勤める心理士、開業カウンセラーのサポートをしてきた

経験からもお伝えしていきます。

1 日本と海外のカウンセラーの給料事情

2 なぜ心理士は安月給なのか?

3 カウンセリング業界の闇とは?

4 私の給料事情

5 解決策は?

収入という視点から、心理カウンセリング業界の問題的や課題を明確にします。

そして、どうすれば安定した収入が得られるのか? 

その辺にも切り込んでお伝えします。

 

なぜカウンセラーの収入や給料について伝えようと思ったのか?

 

その理由は、収入は私たちの生活に直結してるからです。

もちろん収入が全てではないですが、正直なところ、みんな気にしますよね。

だからこそ、あえてその部分を考える機会にしたいと思いました。

そして、改善策を模索したいと思ったからです。

さぁ、どんどん進めて参りましょう!

 

 

心理カウンセラーの給料や月収(日本)

 

様々な具体的なケースをみていきましょう。

臨床医心理士として常勤で働く。病院、クリニック、福祉施設、、、

月収は手取り、20万〜35万円くらい。最初の数年はもっと少なかったりします。

この記事では、給料の額を言う時は、手取りの額で言いますね。

 

 

非常勤だと、10万円、15万円〜あたりでしょうか。

もっと少ない場合もありますよね。

時給1000円、1500円とかで相談業務をやっている人もおられます。

スクールカウンセラーをすると、時給3000円〜5000円。

いくつか掛け持ちして月収15万〜30万くらい。

あらためて読んでみてどうですか? 

暗い気持ちになりますか?

だから、安定した収入を得るには、スクールカウンセラーをやるか、

しっかり払ってくれる団体や組織に勤める必要があります。

 

 

開業カウンセラーの収入はどうなのか?

 

頑張ってカウンセラーとして起業、開業しても、

月に数万円の収入という人も多いです。

それすらも難しい場合もあります。それが何年も続く人も多いです。

ある程度、軌道に乗ると月に10万とか20万とか。

カウンセリングだけで月に30〜50万以上いく人はとても稀です。

 

収入が安定しないのは、効果的なセッションができないから。

自分流に何となくやっているから。

何の準備もせず、何となくHPを作って⋯⋯ 

という背景があったりします。

 

カウンセリングだけでは、しっかり食べていけないので、

収入を増やすのに、セミナーや講座をする方もおられます。

カウンセリングは1対1ですが、セミナーなどは「1対多」に提供するので、

しっかりやれば、ある程度の収入になります。

ただ、準備の時間をたくさんかけて、単発の講座で、5000円の参加費、

5名〜10名集まっても、安定した収入になりません。

しっかり対策をしないと、人を集めるのも簡単ではないです。

 

 

北米(アメリカやカナダ)のカウンセラーの給料や年収はどうなの?

 

私が17年住んでいたカナダやアメリカでは、

カウンセリングを受けることが、だいぶ浸透しています。

病気になれば「医者」に行く。精神的に悩めば「カウンセラー」に相談、なのです。

北米でカウンセラーとして働いた場合、給料はどうなのか?

結論からいくと、日本とそこまで変わらないです。

ただ、日本の収入の1.5倍という感覚です。

 

 

例えば、臨床心理士的な資格を持っていて、

常勤で働くと、手取りで月に40万〜50万円、それ以上になることもあります。

日本より安定した収入を得られます。

 

海外の開業カウンセラーはどうか? 

ここも日本より1.5倍多い、という印象。

1.5倍クライアントさんが来てくれやすい。

1.5倍収入が多い。

でも開業カウンセリングだけで食べていくとなると、

日本と同じで簡単ではないです。

 

日本でもカナダでも、集客とか、起業のノウハウとか、

その辺のことも大事になってきます。

1番大事なのが、高い臨床力です。

相談者さんがお金を払ってでも受けたいと思うくらいの効果的な臨床力です。

いいものを提供できれば少しずつ、口コミやリピートで軌道に乗ったりもします。

 

 

カウンセラーの給料は低い?

 

日本や海外の状況を知って、あなたはどう思いますか?

日本のカウンセラーは、妥当な収入を得ていると思いますか?

結論からいくと、ほとんどの場合、妥当ではないと思います。

少な過ぎると思う。

それなりのカウンセラーになるには、かなりの自己投資が必要になってきます。

大学院に行く場合もあるし、その後も、

何十万円もするトレーニングをいくつか受ける場合もあるでしょう。

普段、仕事で大変な話を聞いたりもするので、セルフケアにもお金がかかります。

 

 

なぜ開業カウンセラーは安月給なのか?

 

ここで、なぜ安月給なのか? 開業カウンセラーを例に考えていきましょう。

カウンセラーの1セッション、60分で1万円。90分で1万5000円。

よくありますよね。

でも、ですよ!

コーチングだと、、、1回のセッション、3万とか、5万とか。

あれれ? ですよ(笑)

コーチングは、カウンセリングの3倍とか5倍、価値あることしてる? 

ってなりますよね。

 

なぜ、こうなのだと思いますか?

その理由として、コーチングはある程度、

心の健康度が高い人を対象にしてるのがあると思います。

健康度が高い人だから、お金を払ってもらうことに躊躇しない、みたいな。

 

 

値段を上げるのに抵抗がある

 

カウンセリングを受ける人は、とっても悩んでいて辛い状態にある。

カウンセラーの多くは、優しい方が多いので、

そのような人から、しっかり貰えない、ということがあります。

基本、コーチングもカウンセリングも悩みを解決するということでは同じですよね。

 

コンサルティングとなると、さらに上がる。

安くても1回5万とか、、、高い人なら20万とか40万とか、それ以上。

大企業に入って、専属のコンサルをすると月に何十万、何百万、時に何千万、、、

コンサルの場合は、投資という考えですよね。

1回30万円でも、頂いたアドバイスをビジネスに応用させて、

100万円アップするみたいな。

投資して、何倍にも回収するという姿勢ですね。

 

カウンセリングも、しっかり取り組めば、人生の質がぐんと上がる。

直接、収入に直結してなくても、長い目で見ると、

様々ないい影響を受けることができる。

カウンセリングも、コーチングも、長い目でみたら、本当にいい投資だと思います。

もちろん1回1万円でも、なかなか払えない人も多いのも、わかっているつもりです。

 

北米のように、カウンセリングに保険が適用されるなども必要かと思います。

さらに、カウンセリングの料金を払える人には、

しっかり払ってもらう。そして、払えない人には、国が補助をする。

そのような傾向が海外にはあります。もちろん不十分な部分は沢山ありますが。

要するに、その人の経済状況に合わせて、

カウンセリングの価格が変動させることが1つの解決法です。

「スライディングスケール」と言ったりします。

要するに1回のセッションが1万円〜3万円というようなことです。

ごく一部の人は、無料、5000円だったり。

私のカウンセリングオフィスは、

そのような変動する形態でやっていたこともあります。

 

 

カウンセリング業界の闇とは?

 

多くのカウンセラーさんは、しっかりした収入を得られてない現状。

マーケティングとか、集客と聞けば、アレルギー反応を起こしたり。

優しい性格もあるでしょうし。

「お金を受け取る」ことは「愛を受け取る」テーマとも

密接に繋がってることもあります。

自分に自信がなくて、しっかりお金を受け取れない。

自分に価値がないと思っているから、

お金という価値をもらい過ぎると、困るわけです。

抵抗しちゃうわけです。

毎日毎日、心理士として団体に勤めていても、待遇がよくない。

 

本当にこれでいいの? って思う。心の底から。

変えられない部分もあるけど、変えられる部分もあると思っています。

収入が低いと、臨床力を高めるためのセミナーなどに投資できない。

例えば、行きたいセミナーがあるとします。

2日間で4万円。本当は行きたいんだけど、

給料15万とか20万では、なかなか参加しにくいですよね。

そして、結局行かないことになる。

学ぶ機会を逃してしまう。臨床力を上げる機会を失う。

心理士が自分のスキルアップのために、

学びたいという想いが強い人は、とても多いのも知っています。

でもそれができない状況なのも知っています。

さらに、学ぶ媒体が、本だけとか、無料のものとか、

質の悪いものになることも。これも、非常にもったいない。

 

日本の心理の業界にいて思うんです。お金が回ってない。

循環してない。悪循環なのです。

 

 

使いものにならない臨床力

 

今思えば、私が新米カウンセラーだった時、スキル不足でした。

20年進んでいるという心理学の先進国である、

カナダの大学院を卒業しても、その時の自分の臨床力は、悲惨なものでした!

クライアントさんが全然よくなっていかなかったのです。

今思えば、無茶苦茶なことやってました。

そんな状態を変えたくて、スキルアップのための研修や

トレーニングに参加しようしました。

でも、お金がなかったのです。

カナダでの職場が、固定給ではなかったのです。

1人セッションすると、5000円、みたいなシステムだったのです。

月収、3万とか、5万円とか、そんなスタートでした。

少しずつ、収入が増えてくると、全部研修に回しました。

カナダの学生時代、ずっと貧乏だったので、節約術は、身についていました。

野菜スープとご飯の毎日。

今でも同じような食事だけど(笑)

当時は、ずっと「もがいていた」という状態でした。

 

日本に帰国してからも、基本もがいてきました。

開業カウンセラーとして月に1万円の収入。その次の月は2万円。

外食するなんて、贅沢の極みでした(笑)

そんな下積み時代があって、多くの人に支えられ、様々な取り組みを実践し、

数年経ってから、個人カウンセリングで

生活していけるレベルの収入を得ることができるようになりました。

私を信頼して来てくれたクライアントさん達に感謝です。

 

 

さらに、オンライン講座、年間のトレーニングなどで、

今では十分すぎる収入を得ることができています。

カナダでの人生経験、いい先生たちとの出会いで、ここまで来れたと感謝しています。

 

 

カウンセリング業界の現状

 

給料が低い、、、そうすると、スキルアップのための自己投資に、

お金をかけられない。結局、臨床力が上がらない。循環が悪いのです。

 

カウンセリングを教える側もそうです。

講師なのに、自分の学びのためにお金をあまり使わないのです。

だから、教える内容もいつも同じ。

面白くない。刺激的でないものになりやすい。

だから、学びにくる人が少ない。

だから、より収入が安定しなくて、やっぱり学びにいかない。

ここも悪循環なのです。

 

この心理の業界自体、お金が回っていないということ。

お金ってエネルギーとも言える。

それが回らないと、いい循環、いいエネルギーが回らない。

 

 

効果のあるセッションが提供できれば、、、

 

臨床力があって、人を変容させる効果的なセッションができるということは、

実はとっても価値あることだと思います。

今あなたが抱えている、何としてでも解決したい悩みがあるとします。

もし、これを解決してくれるとしたらいくら払いますか?

何百万、時には、ローンを組んでも何千万を払ってでも何とかしてほしい、

と思う人もいると思います。

どうしても解決したい悩みを解決したら、

ドバイの大富豪なら1億円ポンとくれると思う(笑)

結果の出るカウンセリングが出来ることは、とても価値があるのです。

そこにもっと対価が支払われるべきなのです。

 

それと臨床力が低いから、心理カウンセラーは舐められるのです!

クリニックとかでも「心理士は、話だけ聞いとけばいい」とか

「心理士は、心理検査だけしとけばいい」みたいにも言われてます。

社会的な地位が、まだ低いです。

社会の問題でもあるし、

臨床力が上がるトレーニングを提供してない業界の問題でもあります。

北米とかでは心理士はちゃんと地位のある職業として認められている。

でも、日本も今が苦しい時だと思う。

効果的なセッションができるカウンセラーが増えたら、

周りの目が変わってくると思う。

他の業種の人に認めてもらえるように、少しずつ進んで参りましょう!

 

 

カウンセラーの仕事は素晴らしい!

 

カウンセラーの仕事って、本当に素晴らしいと思っています。

それを志したあなたも、素晴らしいと思う。プライドを持っていいと思う。

人の悩みに親身に寄り添う、変容のサポートをする、なんと尊い仕事!

 

 

苦しいこともあると思う。

自分自身の悩みもあると思う。

臨床力が上がらないと感じることもあると思う。

大変だけど、この素晴らしい仕事を選んだ、あなたを信じてみませんか?

みんなでやっていきましょう。

 

 

改善策はあるのか?

 

今回は、カウンセラーの収入事情をお伝えしました。

そうすることで、この業界がどのような状態で、

どうしていけばいいのかが少しでも伝われば幸いです。

心理カウンセラーとして安定した収入を得るには、

しっかりした職場に常勤で働くことが1つの選択です。

もう一つは、しっかりと準備と対策をして、

開業カウンセラーとして自由にやる選択だと思います。

あらためて、あなたにとって具体的に何が出来るのかを考えてみませんか?

 

 

ぽむ
僕はセラピー犬、給料くれ〜!

 

山口のぶき
頑張ってくれた後、好きなおやつッあげてるじゃん。

 

ぽむ
おやつッでごまかされんぞ〜! 給料だ〜!

 

山口のぶき
何に使うの? 欲しいもの揃ってるじゃん。

 

ぽむ
給料で、もっとおやつッ買うんだ〜!