他のところでセッションを受けた後、、、「悪化しました」「余計に辛くなりました」
という背景があって、オフィスPomuのセッションに申し込まれる方多いです。
そうなったのは明確な原因があるのです。具体的に対策できる大事なポイントを、お伝えしていきますね。
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コンテンツ
カウンセリングの後、悪化して辛くなる
勇気を出して、せっかく受けたカウンセリングだけど、次の日、起き上がれないくらいしんどくなることありますよね。
もしくは、感情が爆発して、余計に辛くなった、なんてことも。
今回お伝えする内容をしっかり出来てないと、セッション後に悪化するのも自然です。
なるべくしてなっているのです。クライアントさんのせいではないのです。
もちろん、ある程度は、反動が出ることもあります。それを最小限に抑えるのが支援者の役割です。
さあ、1つずつ紐解いていきましょう。
過去のトラウマの話をさせすぎ
過去のトラウマの話をさせすぎる危険性は動画や記事の中で、もう口が乾き切るくらい話してますよね(笑)
過去の被害体験を語らせすぎに注意しましょう。止めるのも愛情です。
この辺は来談者中心療法のロジャーズの影響でしょう。
目安として、過覚醒やシャットダウンというトラウマ症状が出てれば出ているほど、語らない方がいいです。
語ったとしても、何があったのかという事実を20秒とか、1分とかで話すというようなことです。
間違っても10分、20分でも長いし、50分とか論外です。
過去の被害やトラウマのことではなく、今の生きづらさを話して頂けばいいのです。リソースを話すのがいいのです。
さあ、どんどん進めていきましょう。
感情解放のセラピーをしすぎ
一般的なカウンセリングのイメージは、感情を解放。これを目的としすぎています。
チャイルドワークで癒したり、「溜まった感情」を吐き出すように。
もちろん時と場合によって必要ですし、私もちょくちょくやっています。
ただ、一般的にはタイミングが早すぎるのもあるし、深くやりすぎなのです。
研修などで、多くのデモセッションをみて、そのままやっているのも理由だと思っています。
感情を解放すると、クライアントも支援者も「何かやっている感」を得られるというのがあるのかもですね。
リソースという準備不足
リソースがまず大事というのは、このブログで言いまくってますよね(笑)
準備が必要です。雪山に登山にいくのに、スニーカーでいかない方がいいです。
より詳しく書いた、リソースの活用法の記事を参考に。
内側の感覚にアクセスしすぎ
ソマティック的なセラピーをやっている人に多いのが、内側の感覚に早くにアクセスしすぎです。
過去の話もそこまで聞いてない、リソースを中心にセッションを提供しても次の日に驚くほど、しんどくなっているのです。
そしてオフィスPomuに連絡があります。よくあります。皆さんが予想される以上にです(笑)
ソマティックということで、リソースを大事にやっているのですが、「体の内側の安心感」みたいなことをやりすぎなのです。
支援者本人は「安心感からやってるから丁寧にやってます」と言われるかもしれません。
セラピー慣れしてる人であればいいですが、多くのトラウマサバイバーさんには内側の感覚にアクセスするには早すぎるのです。
内側の感覚の前に、どんなことがリソースなのか、という「話をする」のがオススメです。それを長く感じる促しを最初はしなくていいのです。
そして、感覚をやっていくのは、グラウンディングとか、体の末端からやっていきましょう。
パーツとの対話不足
さっきの内側にアクセスする、というのと同じくらい多いのがパーツに許可をとっていないことです。
許可取らずに、対話せずに、感じることを促してるから、パーツが….
「なにさらしとんねん!」
「もうやだ!」
って体で反応するわけです(笑)
1週間ベットから起きれないとか。感情が爆発してるとか、よく起こります。
ちゃんとソマティックなリソースを育てて、パーツに許可とれば、多くの場合、ぶり返すことはないです。
今までの臨床の経験上そうです。2回目、3回目以降に聞いてみると「他のカウンセリングではぶり返してたけど、今回は大丈夫でした」とよく言われます。
まだまだ大事なポイントあります。
セッションの終わり方(コンテイメント不足)
セッションの終わり方も関係してきます。
過去の被害の話をしてる時に「そろそろ時間です」なんて終わるのは論外です。
感情や感覚に浸ったまま、終わるのもよろしくないです。
いつもの日常生活の状態に出来るだけ戻す必要があります。ここはソマティックではなく、言葉のやり取りをする方がいいです。
もちろん深い変容が起こるようなセッションでは、いい感覚や感情がフワッと持続していることもあります。
でもそれはカウンセリングを何回もやってきた後に起こることですね。
ぶり返しが心配される、特に最初の数回はそんな深いセッションをすることはほとんどないです。
精神的な心の部分はみえない
セッションで開いたものを閉じるということ。冷蔵庫あけたら、閉じますよね(笑)
外科手術でもそうです。お腹を切って手術したら、、、その後ちゃんと縫いますよね。
セッションをちゃんと閉じないのは、お腹を縫わずに血がドバドバたれたまま、家に帰す医者と同じです。
家に帰っても出血し続けます。精神的な心の部分は見えないから分かりにくいですよね。
でも、お腹を開いたまま家に帰すのと同じようなことなのです。
カナダ時代のスーパーバイザー
カナダにいた頃、よくスーパーバイザーに怒られていました。セッションの閉めるところをビデオで見られた時、
「コンテイメントよ!」って何回も言われました。要するに、しっかり閉めれてなかったのです(笑)
当時は、「そんなにガミガミ言わんでも、別に、、、」とか思ってましたが、今では痛いほどよくわかります。
さぁ、もう一ついきましょう。
日常生活で使えるスキルが不足
日常生活で使えるスキルをお伝えしていない。これだと思っています。
感情が出た時に具体的に何をすればいいのか? フラッシュバックが出てきた時に何をすればいいのか?
そのような一人で出来るスキルをお伝えするということです。プレゼントをお渡しする、そんな感覚です。
伝えるだけでなく、その辺をセッションの時に「一緒に話あう」というのがもっと大事。
そのスキルを一緒に実践してみて、やれそうなのか? 抵抗が出そうなのか? または、調整が必要なのか?
そんな時間をしっかり使うことが大事。
セッションの時だけ楽になっても、クライアントさんの日常生活がしばらくは変わらないことも自然です。
その辺でどのように「生きづらさ」と向き合うのか? そんな支援が必要ではないでしょうか?
ある程度、しんどくなるのも自然
今まで話してきたことをちゃんとやっても、ある程度、しんどくなるのもたまにあります。
それをどれくらい最小限に抑えることがきるのか? ということが問われてきます。
そして、この記事を読んでいて気づいたことないですか?
セッション後にぶり返すのは、〇〇のやりすぎ、〇〇の不足、ということが目立ちますよね。
ということは、量や深さの問題なのです。調整するというテーマなのではないでしょうか。
「ぶり返しで辛い」という問い合わせが減ることを願ってこの記事を書きました。
トラウマセラピーの難しさ
トラウマを抱えた人の支援は、難しい部分もあると思います。
そんな支援をしたいと思ったあなたを心底尊敬しています。
自信過剰の勘違いは、もちろんよくないです。
まだまだ出来てないと自分を責める必要もないと思います。
大丈夫です。みんなで一歩ずつ進んでいきましょう。
私自身も日々研鑽してまいります。