対人支援の仕事は、正直、しんどいことも多いです。
うまくいかない日、疲れ果てる日、自分のやり方に自信をなくす日。
それでも、ふと「この仕事をやっていてよかった」と思える瞬間があります。
その”喜び”の正体は、実はひとつではありません。
ほんの小さな、その場限りの喜びから、時間をかけて積み重ねていく喜び、
そしてその先にある、もっと大きな喜びまで。
対人支援という仕事の意味を、改めて見つめ直したくなる内容です。
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虐待、トラウマ臨床は苦労する|ここから始めよう
虐待やトラウマを抱えた方を、支援していくこと。
これって、ものすごく……
苦労したり、疲れ果てたり、うまくいかないことも、ありますよね。
そんな中、思いついちゃった(笑)
こうしたらいい、ということを。
もちろん、疲れずに、効果的に改善できるように、なれればいい。
ただ、それなりに年月がかかるのも事実。
そんな中で、対人支援をやっていて、
ちょっとした喜びを、見つけてみるのはどうでしょうか?
私が昔、カナダにいた頃。
虐待を経験した相談者たちは全然良くならないし、臨床に疲れ果てていました。
それでも、相談者が、話せたことで、
少しホッとした表情を、見せてくれることもありました。
でも、虐待からくる生きづらさは、まったく改善してない。
まだまだ、未来は真っ暗。
それでも、その瞬間だけは、ホッとしてくれた。
それって大切なこと。
そういう小さなホッとを、積み重ねていくこと。
それがトラウマセラピーの、大事なことだと思っています。
過去の私に言う「トラウマセラピーの本質」
そういえば、セラピールームにポムを連れて行ってました。
相談者がポムと一緒にいて、なんか嬉しそうにしてる。
それが私にとって、なんか救いだった。
相談者の日常は、エグいフラッシュバックで苦しいんです。
私が何をやってもそこを改善できなかった。
でも、その瞬間だけはポムといて嬉しそうにしてくれてる。
その時の私に言ってあげたい。
「それでいいやん」
皆さんにとって、対人支援をやっていて、小さな喜びはありますか?
今日は落ち着いて話しを聞けた、とか。
心理教育をして、「知れてよかったです」って言ってもらえた、とか。
そんなところに、まずは、少し意識を向けてみるのはどうでしょうか。
相談者の悩みが改善するまでの話
相談者は目に見える結果を望んでいますよね。
例えば、強い不安を改善したい、とか。
でも、いろいろ試行錯誤しても、なかなか改善しない。
そんな時、私たち支援者も、自信をなくすこともありますよね。
自分のやっていることに、不安になったり。
だからこそ、目に見える結果が出た時、嬉しくなりますよね。
例えば、フラッシュバックが100あったのが、50ぐらいに下がった。
でも、私が大事だと思うのは、フラバが減ったという結果だけじゃない。
そこに至るまで、一緒に試行錯誤した時間なんです。
例えば、実践や宿題をセッション中に一緒に考える。
相談者は、日々実践できることに取り組む。
そして、また次のセッションで、報告する。
どうだったのかを話し合い、一緒に改善点を見つけていく。
こつこつ実践して、こつこつ一緒に積み上げていく。
試行錯誤なので、うまくいく時もあれば、うまくいかない時もある。
それでも、一緒に取り組んでる。
そのプロセス自体が、とても尊いんですよね。
「やってて良かった」「やりがいがある」そう思う瞬間です。
そういえば、ポムを育てることも、似たところがあります。
試行錯誤の連続でした。
だってポムはしゃべれない。
だからどうしてほしいのか、分からない。
専門知識を学んでも、あまり参考にならない。
だからこそ、ポムが今どう感じているのか、何を必要としてるのか、
そこに意識を向ける必要があった。
にらめっこ状態。
笑ったら負けよ(笑)
しっかり観察して、感じ取ることを、私は学ばされました。
ポムは、教えているつもりは、ないんでしょうけど(笑)
相談者の悩みが改善して卒業していく時の話
これまで、対人支援の喜びについて、お話ししてきました。
その場での小さな喜び、一緒に試行錯誤していく喜び。
ここからは、その先にある喜びについてです。
最初は、フラッシュバックの改善のような、一番分かりやすい悩みから、始まります。
それが落ち着いてくると、次のテーマが、見えてきます。
もっと穏やかに、生きていきたい。
人間関係を、もっとスムーズにしていきたい。
いくつものテーマを、一緒に乗り越えていく。
その道のりは、まっすぐではありません。
仕事が忙しくなって、セッションに来れなくなる時期も。
私に、強い怒りが向くこともあります。
幼少期の記憶に触れて、大きく感情が揺れることもある。
だからこそ、心と体、両方の土台を、作っておくこと。
起こりうることを予測して、事前に伝えておくこと。
それが、一緒に乗り越えていく力になります。
1年、3年、時にはそれ以上、ご一緒させて頂くこともあります。
そうして、「だいぶ楽になりました」と、晴れやかな顔で、卒業していかれる。
「数ヶ月に一回、メンテナンスで受けます」
「また何かあったら、お願いします」
ほんと、よかったな〜って思う瞬間です。
ご一緒できてありがたい。
そう、じんわり思います。
うちのポムとも、10年一緒だった。
病気になった時も、怪我をした時も、ずっと一緒だった。
毎日、ただただ、一緒に散歩したり。
一緒に昼寝したり。
年月って大きい、そう感じます。
時間をかけて、いくつもの波を、一緒に乗り越えてきたからこそ、
その先にある喜びが、あるのだと思います。
私が対人支援をやめられない理由
心理系、医療系、福祉系、教育系、ボディー系の、対人支援者さ~ん。
私たちは相談者が、楽に生きていくきっかけを、一緒に作ってる。
これって、大きな価値だと思いません?
だって人が楽になっていくんだよ。
例えば、30歳の人がセラピーを受けて、強烈な不安が無くなったとする。
残りの人生、50年とか、ずっと楽に生きられる。
これってすごくない?(笑)
でもこれは、スキルや知識だけでは無理。
この仕事をうまくやろうとすると、自分自身が、成長せざるを得ないんです。
自分の中の、どろどろしたものにも、向き合う。
同時に、自分の中にある、強み、素晴らしさにも、気づかせてもらえる。
神経系も、少しずつ、穏やかになっていく。
やればやるほど、自分も成長させてもらえる。
これが対人支援をやる醍醐味です。
支援者として成長するには、環境が必要
もちろん、成長するには、安全で効果的な、自分を育てていく環境が、必要なんです。
だからこそ、私は、そういう場を作りたいと思って、
総合トレーニングを、続けてきました。
参加者が、どんどん楽になり、現場の対応力が育ってきてる。
そして、その先にいる相談者たちも、どんどん楽になっています。
一人の対人支援者を、育てることが、
何十人、何百人もの、相談者さんを、楽にしていくことに繋がる。
そう思うと、本当に、尊い仕事だなと思います。
ありがたいことです。
そして、私自身の成長には、ポムの存在が大きいです。
ポムは、か弱くて、言葉がしゃべれない。
でも、自然体だし、感じる能力すごいし。
そんなポムと一緒に生きてきたことで成長させられました。
ここまで伝えてきた、日々の支援の、小さな喜びも。
相談者と一緒に試行錯誤して、改善していく喜びも。
相談者の卒業を、見送ってきた喜びも。
支援者が育っていく喜びも。
そのどれもが、私にとって、かけがえのない時間でした。
この仕事は、尊い。
楽しすぎてやめられまへん(笑)








