相談者の手の上で転がされる支援者|その対応法とは?

 

支援の現場にいると、難しい相談者に対応することもありますよね。

気づいたら、相談者のペースに巻き込まれてる。

そもそもなぜ巻き込まれるのか? 

その背景には何があるのか? 

そのような難しい相談者への対応は? 

相談者の「操作」「コントロール」「巻き込み」に、

支援者がどのような対応が求められるのか? 

どんなプレゼンス、ありようが必要なのか?

 

相談者の手の上で転がされる支援者

 

意外に多い〜

コロコロ転がされてる〜(笑)

違う言い方をすると、相談者に巻き込まれてる〜

気がついたら、ずっと話を聞かされてる。

気がついたら、アドバイスしまくってる。

相手のペースに乗せられてる〜

なぜ相談者は色々な形で巻き込んでくるのか?

1つは、怖いから。

だから状況とか人をコントロールしたいんです。

大変な思いをして生き抜いてきたから、人を巻き込む能力がすごいんです。

それが悪いとかではない。

そうやって生き延びてきた。

 

 

支援者が巻き込まれるとどうなると思いますか?

 

ここから大事。こうなっちゃう。

⬇︎

床には、大きな黒いシートが。

その上に白い粒々がある。

あなたは卵。もしくは、しいたけ。

海苔と酢飯に巻かれてしまう。

巻き寿司の完成!(笑)

 

 

巻かれてしまったら、もう抜け出れない。

食べられちゃう。

臨床の現場では、何セッションも経ってから、

どうにも、こうにもできなくなってる。

相談者は、ありとあらゆる方法で巻き込んでこられる。

それは自然なこと。

それに巻き込まれないために何が必要だと思いますか?

巻き寿司になって食べられないために(笑)

 

 

どうすれば相談者に巻き込まれないと思いますか?

 

1 相談者は巻き込んでくる!って知ること。

2 どんな巻き込みかを知ること。

3 巻き込まれたらそれに気づくこと。

そういうのに気づけないと、悲惨だよ〜

だって、巻き寿司になる〜(笑)

まあでも気づくのって、頑張っても難しいよ。

色々な種類の巻き込みがあるのです。

それを今からリストしようかな。

でもなんか⋯⋯書くのがめんどくちゃい〜(笑)

というのは半分冗談だけど。

あえて、そこは言わない。

多くの相談者巻き込んでこられます。

どんな巻き込みなのか?

そう思って意識して、相談業務をやってみて。

あらたな気づきがあるかも〜

自分が巻き寿司になってることに気づくかも〜(笑)

そもそも巻き込まれない方法も、あるよ〜

 

メルマガ読者さんの感想

のり巻きは、逃れられない… 蜘蛛の巣にかかって蜘蛛の粘る糸でぐるぐる巻き取られた虫のようでもあります… 苦しい

私にとっては、発達特性が強い+トラウマ含む成育歴上の困難が強い、→様々な症状化・こじれまくり、という強者な人たちがとりわけ、手間も労力も時間もかかり、大変でした。

こういう方たちは、必要な知識や導きや関わりや居場所といった必須栄養素みたいなものが欠けたままだったりして、衣食住も危うくて、そんな状態の人は限られた1対1の関わりでなんとかするのはムリだと感じます。それでも1対1でできることをしようとすると、必然的というか、自動的に巻き込まれることになります。

医者、カウンセラー、ソーシャルワーカー、地域の社会資源などさまざまなものを全部投入してネットを作って、面で関わる構造がいると思います。

そんな1対1の構図から抜けて、「その人に必要なものはいろいろあって、でも社会の中で足りてなくて、それを自分が肩代わりしてすっかり提供できるわけではない」と初めから分かっておく方が、自責からのり巻きに巻かれにいかずにすむでしょうね。

 

 

相談者の「巻き込み」「操作」「コントロール」に効果的に対応する方法

相談者は、「巻き込み」「コントロール」を支援者にします。

過去の対人関係で傷ついてきたから。

自然なことです。

そういう対人関係のパターンを改善していくのが支援者の役割。

でも、どうやって対応すればいいと思いますか?

困った時は、愛犬ポムに聞いてみよう。

 

 

山口「ポム先生、対応法を教えてください。」

ポム「私がデモを見せよう。」

山口「マジっすか!(嬉)」

 

Aさんは、少し攻撃的で、相手の弱みをついてくる

Aさん(皮肉っぽく)

「ポム先生は、虐待サバイバーを何人臨床してきたんですか?」

 

ポム(少し強めに)

「ワン!」

 

山口

「ワン!というのは、まさか1人という意味ではないですよね?」(笑)

次のデモ、いってみよう。

 

Bさんは、被害者意識が強い人

Bさん(泣きながら)

「ポム先生、私は誰からも嫌われてる。

ずっとそうだし、これからも絶対にそう」

 

ポム(優しく)

「ワン」

 

山口

「おー!ワンという、ひと言で対応した〜!」

 

*注意 このデモはいたって真面目です(笑)

Cさん、Dさん、その後のデモでも、

ポム先生は、「ワン」と対応しました(笑)

 

これがポム先生からの究極の対応法!

こういうプレゼンスですよ。

ポム先生は、ちゃんと相手に関心を向けてる。

そして、相手の巻き込みに巻き込まれてない。

その上でワン、と優しく寄り添ってる。

そんなプレゼンスを育てる必要がある。

私はマジで真剣に言ってます。

 

 

先日、愛犬そうちゃんに、実際にやってみた

 

そうちゃんは2歳のシーズー犬。

⬇︎

 

そうちゃんに向かって私は真面目に言った。

人差し指で、そうちゃんを指して、

「そうちゃん、あなたセラピストとしてちゃんとやれてるの?」

そう私が言ったら、そうちゃんは⋯⋯

私が差し出した指を⋯⋯

パクッと甘噛み(笑)

私は大笑いしました。

そんなプレゼンスだよ〜

勉強になる。

巻き込まれないプレゼンス。

凛としたプレゼンス。

揺るぎないありよう。

そうやって巻き込まれない感じで、

支援者が関わり続けてくれると⋯⋯

相談者の巻き込みパターンが、少しずつ変わってくる〜

だって、ワン!ですよ

甘噛み、ですよ

そりゃあ、改善していくさ〜(笑)

土台となるのは、圧倒的なプレゼンス。

とは言っても、ワン!とは言えない私たち人間。

具体的に何を言って、どうやっていくのか?

 

メルマガ読者さんの感想

相手に関心を向けて寄り添いつつ、揺るがない、本当にそうですよね。

鉄面皮でカチコチで何を言われてもゆるぎないのでなく、相手の揺れを感じ取って寄り添いながらも土台は揺るがない。柳に雪折れなし、と言いますが。

それが相手に影響を与えていくというか、波及していくんですよね。

 

 

相談者の「巻き込み」「コントロール」に対応する方法は?

 

ポムのようなプレゼンス!

ただワン!と言う感じ、ということなのですが、

でも、具体的にどうすればいいのか?

例えば、40代女性。

悩みは、主人や子供にキツく当たってしまう。

支援者にも少し圧がある感じで話してくる。

相談者の「巻き込み」ですよね。

よくある心理セラピストの対応は⋯⋯

色々質問する。

友人関係はどう? 職場の関係は?

圧をかけたくなる瞬間の、感情は? 体の感じは? みたいな質問も。

その体の感じに、とどまってると、

原家族、父親が圧をかけてきたんだ! みたいなのよくありますよね。

よっしゃ! 原因を見つけた〜!

そして、父親に圧をかけられたこと、辛かったね〜 みたいなチャイルドワーク。

そこの身体記憶を解放するとか。

言い返していいんだよ〜 みたいな。

闘争逃走の反応を解放していくことですよね。

これって、どう思います?

相談者は人に圧をかけるのを改善したくて来てる。

原因を見つけて解放に取り組む。

良さそうに見えますよね。

でも、これ。

いつも言ってますが、

早すぎ〜! 急ぎすぎ〜! どんだけ〜!(笑)

 

 

根っこにあるトラウマや愛着のパターンを解放するのは最後

 

根っこの部分のトラウマを、多くの人は2回目、3回目とかでやってる。

解放系のことは、早くても10回目とか。

30回目とか、50回目ですること。

最後のステップでいいのです。

 

 

他に何をしていいのか、わらないから、傾聴や解放をしてるのかも。

すぐに解放しようとすると、症状がひどくなる〜

ひどくならなくても、たいして解放されない。

泣いたりして解放してる感じなだけ。

 

ここからが大事!

じゃあ、山口さんはどうするのよ〜?

支援者に圧かけてくるし、そこを改善したいって言ってるよ。

私の対応は、ポム先生のようにすればいいのです!

私に圧をかけてくる?

そんなん、優しくワンと言って、無視すればいい(笑)

圧をかけるのを改善したい?

そこも、ある意味、無視する。

圧をかける原因を探って解放するのは最後でいいのです。

まず前半では、圧をかけなくても大丈夫な自分になればいい。

そのお手伝いをする。

一緒に土台を作っていく。

その説明はちゃんとする。

ワン、ワン、ワンてね(笑)

土台作りって色々ある。

土台作りには、10回、30回、50回、必要なのです。

 

まとめると⋯⋯

圧をかける自分をなんとかしたい。

そこに対する具体的な改善方法は?

ポムのプレゼンスで、無視をする〜

一生懸命に、土台を作る〜

 

でも、あらためて思う。

こういう、わかりやすい人は簡単ですよね。

でも、巧妙に、わからないように、

巻き込んでくるプロ級の相談者もいる。

その対応法を書きます。

 

 

支援者も困る、難しい相談者の対応方法とは?

 

相談者が圧をかけてくるとか、すんごい無気力とか、そういう人は、やりやすい。

だって、ちゃんと巻き込みを見せてくれてる。

今から、のり巻き作るよ〜、って言ってくれてる(笑)

ちょーぜつ難しい人は、大丈夫そうな人です。

演技が上手で、隠すのが上手い人。

緊張や過覚醒を隠して、普通っぽくいる。

シャットダウンや低覚醒がないように、演じてる。

だから、ほとんどの支援者が騙される。

 

 

あ、この人、いい感じに落ち着いてるな〜みたいに。

で、大丈夫と思って、トラウマ解放とかやっちゃう(笑)

隠してる人、演技してる人、絶対にバレないようにやってる。

無意識に自然にできる。

バレないプロです(笑)

相談者もだけど、支援者にもいる。

 

なぜ支援者にもバレないのか?

それは、そうやって生き抜いてきたから。

すんごい生きづらさを抱えてても、普通っぽくできる。

普通っぽくしないと生きてこれなかったのです。

これは、その人の強みでもある。

では、どうすればいいのか?

こういう人は、目を使って観察してもわからない。

じゃあ、どないしよ〜?

ポム先生〜!!(笑)

 

 

ポム先生流の演じる相談者への対応方法とは?

 

ポム先生なら答えを知ってそう。

ポムは、目では見てない。

相手を感じ取ってる。

鼻で嗅いでる(笑)

演じてる相談者、ちょーぜつ難しいです。

みんな騙されちゃう。

だから、目で見るのではなく、

体で、感じ取るのです。

 

 

なんか、空虚感のような感じがするな〜とか。

違和感とか、「んっ」みたいなのを感じ取る。

すんごい微細な感じです。

感じ取れたら、楽しいよ〜(笑)

だからこそ、思考だけでは不可能。

自分の癒しや、成長の旅が必要なのです。

感じ取るために。

自分のプレゼンスが問われてくる。

私も成長の旅を続けていきます。

癒しの旅、ポリの旅、

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