海外に留学して、心理学やカウンセリングを
学びたいと考えておられる方への記事です。
アメリカに3年、カナダに14年住んでました。
公認の心理カウンセラーとしてバンクーバーで仕事をしてきました。
高校 → 大学 → 大学院 → 仕事をしてきた経験をもとにお伝えします。
海外に留学を考えていなくても、参考になることはあると思います。
私が20歳に戻ったとしたら、留学するのか? どうやり直すのか?
その辺もお楽しみに(笑)
コンテンツ
海外で心理学を学ぶメリット

多くのことはトレードオフ。1つ選択するとメリットとデメリットがありますよね。
海外にいくメリットを順に解説していきますね。
臨床心理学は海外の方が進んでいるから
心理学、カウンセリング学、臨床心理学にせよ、
欧米の方がかなり進んでる(20〜30年)という実感があります。
海外のプログラム、臨床のアプローチやメソッドを
日本が10年とか20年とか遅れて、輸入しています。
海外にいると、最新のものに触れる機会が多くあります。
例えば、ポリヴェーガル理論。2025年現在、日本で少しずつ浸透してきていますよね。
北米では、その様な傾向が2005年くらいに始まっていました。
トラウマ系の学会とか研修にいくと、みんなポリヴェーガルと言っていました。
〇〇におけるポリ理論…. という様に。
だから、20年くらい早いということになりますよね。
海外のいいものを見つけると、日本に紹介できるということもメリットですね。
私の今の活動は、この部分の恩恵を沢山受けています。
海外留学を通じて異文化体験ができる
心理学を学ぶことと直接は関係ないのですが、
異文化体験を出来ることで人生の幅が広がります。
海外には、面白い人、変わってる人が多いです(笑)
他人のことを気にする人は少ないです。
自分の色をかなり出しておられます。
そんなオモロイ人や文化に触れると、自然体に楽に生きられる気がします。
さらに、自分をしっかり主張しないと生きていけないので、
自己表現も自然に出来るようになります。
まあ、日本でも最近オモロイ人が増えてきたような気もしますが….
特定の分野の専門家がいる
海外の大学院いくと、その道の専門家に出会いやすいです。
私の場合であれば、「男性の性被害支援の専門家」のドンライト先生に出会いました。
先生は、世界的にみても、男性の性被害支援のパイオニアです。
大学、大学院で出会った教授陣も、
それぞれの分野の第一戦で、研究発表しているような方も多いです。
海外で心理学を学ぶデメリット

では次にデメリットをみていきましょう。
留学にはどれくらいの英語レベルが必要?
海外でカウンセリングを人に提供するには、かなりの英語力が問われます。
相手を理解することも、何かを説明することも。
あとは、大学、大学院では、プレゼン力も求められるし、
図鑑みたいな本を1科目で何冊も読まされるし、
時間がかかって本当に苦行ですよ(笑)
まあ、鍛えられましたが、難しい論文などを読まされるのは、苦痛でしかないです。
英語が出来る人であればいいですが、日本で普通に生活している人にとって、
海外でやっていく英語力を身につけるのは本当に大変です。
私は海外に17年住みましたが、母国語が英語の人に比べると、
いつも自分の「語学力」のなさを痛感させられます。
どれくらいの費用がかかる?
費用は、国立か私学かでそれなりに変わります。国でも違ってきます。
例えば、アメリカの大学、大学院はピンからキリまであります。
レベルもそう。学費もそう。1年間の学費70万から200万、300万とか色々です。
私がいたカナダの大学は、当時は80万くらいで、
今は100何十万に上がっているようです。
ただ、学費だけではないなく、生活費、家賃入れるととんでもない額になります。
平均的にみて、北米では毎年、学費150万円、生活費200万円くらいでしょうか。
年間350万! 質素に生活しても、これくらいはします。
大学から大学院卒までいったら、6年とか7年いることになるので、
2500万みたいなことですね。
バイトしながらだと、もっと年月がかかります。
海外では大学院に受かるのが難しい
大学で苦労しても、大学院に入れないこともあります。
私がいた大学院は毎年、レベルの高い学部生が150人とか受けて、
16人しか入れません。
倍率10倍って。
私が受かったのは、マグレとしか言えない(笑)
大学院に入るのに、大学の成績が一番大事です。
トップ10%の成績をキープしないと大学院は受けても受かりません。
成績だけで落とされます。
私自身、大学の時の成績を上げるために、毎日狂ったように勉強していました。
学校がない日、週末には、1日10時間の勉強とか当たり前でした。
まさに苦行です(笑)
でも近年は、大学がちょっとずつ増えてきてるようなので、
もうちょっと入りやすい大学院も出てきてる気もしています。
リサーチ不足ですいません。
特にアメリカは、大学院のレベルがピンキリなので、
選ばなければ、大学院に入れる可能性が上がります。
でも、そのような大学は、先生の質があまりよくないということもあります。
仕事をみつけるのが大変
晴れて大学院に入り、頑張って卒業しても、仕事がなかなか見つかりません。
日本人であるあなたは、現地の人に比べてかなりふりです。
日本でも同じですよね。海外の留学生が日本にやってきて、
就職を勝ち取るのは至難の技です。
心理系の大学院を卒業しても、スタバで働いている人もいます。
卒業生の半分だけが、すぐに心理カウンセリング系で就職できていました。
もう半分はバイトしたり、なんらかの相談業務や施設、教育関係で働いていました。
そんな経験を積んで、カウンセリング系の職場を最終的に目指します。
時間がかかる
海外に留学するには、膨大な時間がかかりすぎます。
まず海外に行っても英語の勉強に1年。大学を卒業するのに5年。
よい成績をキープしないとダメなので、5年以上は自然とかかります。
私の場合は、バイトもしながらだったので、6年かかりました。
大学院2年から3年。
合計で9年とかです。時間は貴重ですよね。
心理学でも様々な分野がある
余談ですが、私が卒業したカナダ、BC州のサイモンフレイザー大学。
実は有名な建築家が立てたらしく、宇宙にある要塞のようです(笑)
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心理学を学ぶと言っても様々な分野があります。
研究重視なのか、臨床重視なのか? 両方なのか?
臨床心理学、心理カウンセリング学、その他の分野では、認知心理学、
異常心理学、社会心理学、実験心理学、統計学などなど、
海外の臨床心理士になるには
そもそも心理学を学ぶと言っても様々な分野があるということです。
例えば、海外で臨床心理士になりたいとします。
日本とはちょっと違っていて、かなり研究や専門性を求められます。
大学院の臨床心理学のコースは、かなりの専門的な研究をすることになります。
学術論文を教授と発表する様なことです。
そして、臨床の部分では、医療機関や精神医学関係の団体でインターンをします。
いわゆる〇〇障害、というのを抱えた人の臨床です。
だから、海外の臨床心理士は、日本でいうところの精神科医的な役割です。
ただ薬を処方しないだけです。
この分野の大学院の入学はさらに狭くなります。
大学を首席で卒業するような人だけが入学できます。
とても狭き門です。
心理カウンセラー
それに対して、臨床カウンセラーとか、
心理カウンセラーになる大学院のプログラムは、研究的なことは少なく、
カウンセリング的な実践を積む比重が大きいです。
私は研究にそこまで興味がなかったので、臨床カウンセラーの方を選びました。
日本でいうところの臨床心理士のような位置づけになります。
ただ、臨床経験は結構させられます。
1年間、週3日くらいのインターンがあります。
何十人ものクライアントとセッションをします。
スーパーバイザーに教えてもらいながら、無料で働くということです。
最終的にブリティッシュコロンビア州の公認臨床カウンセラーになって勤務しました。
Registered Clinical Counselor(RCC)というタイトルです。
海外で心理カウンセリングを学ぶ|留学する国の選び方

留学するにも、どの国にするのかで悩みますよね。
英語圏なのか、そうでないのか? 1つずつみていきましょう。
ヨーロッパ
ヨーロッパの状況はあまり知らないので、何とも言えませんが、言語が大変です。
イギリスであればまだいいですが、フランス、スペイン、ドイツなどに
留学するのであれば、言葉を習得しないといけません。
例えば、私はフランス語を大学の授業でちょっと学びましたが、難しい過ぎます。
英語を学ぶ苦労の次元を遥かに超えています(笑)
フランス語とか、ドイツ語、そもそも発音から難しいし、
文法の構造も複雑です。スペイン語は、発音に関してだけは、やりやすいです。
日本語とにているのです。
せっかく留学するなら、言葉のことを何とかできるのであれば、
ヨーロッパの文化に触れるのもいいですね。
心理学の進み具合ということであれば、
北米の方が若干進んでいるという印象はありますが。
アメリカ
アメリカの大学、大学院は、ピンキリです。
いい学校もあれば、質の低い学校もあります。
近年アメリカの大学の質の低下しているということはよく聞きます。
悪く言えば、悪徳な「大学ビジネス」ということですよね。
学生に多額のローンを組ませて、質の悪い授業を提供して、
学生はパーティー三昧(笑)
このような学校に行ってしまうと、授業に出ても周りの生徒がやる気ないので、
ディスカッションなども盛り上がりません。
日本の大学も似たような部分もありますよね。
とにかく大学の数が多すぎるのも1つの要因かと思います。
カナダ
アメリカもそうですが、カナダは行く場所の気候や天候をリサーチした方がいいです。
カナダであれば、私がいたバンクーバーがおすすめです。
他の地域は寒すぎます(笑)
内陸部の方では、冬はマイナス何十度です。凍えて死ぬ人もいるんですから。
あと、カナダでは、大学の数が少ないので、質の高い教育が受けれられそうです。
でも、大学で選ぶのも大事ですが、どのような教授がいるのか、
を調べる視点も大事にしてほしいです。
海外で心理カウンセリングを学ぶ|大学大学院や学校の選び方

大学選びは慎重になる必要があります。
出来るだけいい環境で学びたいですよね。
短大(コミュニティーカレッジ)
アメリカはすぐに大学に入れるかもしれませんが、
カナダの大学の場合は、数か少ないので、競争率が高いのです。
私がいた頃、2000年頃は、現地の高校生で4年生の大学に入れるのは10%とかでした。
その他の高校生は就職したり、専門学校に行ったり、
大学に行きたい人は、短大にまず入るのです。
海外からの留学生も同じです。
まずは短大に入って、ある程度の成績を納めて、
2年生から、もしくは3年生から4年生の大学に編入するのです。
その「ある程度」の成績を取らないと短大で終わってしまいます。
成績はトップ4割に入っていれば大丈夫です。
短大は、あまり頑張ってない人もいるので、頑張って勉強さえしていれば、
大丈夫だと思います。
大学
教授で選んでもいいし、アメリカやカナダ、国で選んでもいいですよね。
とにかく留学している人に聞いてみるのがいいかと思います。
留学支援センターは、留学してもらうことが目的なので、
マイナスな要因をしっかり話してくれるとは限りませんよね。
現地の留学生を何とかみつけてみましょう。
必要であれば、訪問してみるのもいいですよね。
大学院
トラウマセラピーをやりたいのであれば、それ系の強い大学院を選ぶとか。
ソマティック系のことをやりたいのであれば、それが強い大学院を選んだり。
でも大事なことは、大学院で何を学んでも、
臨床を現場でするという観点からは、基本的なことばかりです。
大学院を出てから、ようやくスタート地点に立つ、ということです。
海外の大学院を卒業しても、臨床の現場では役に立つレベルにはなっていません。
そこから、研修とか行き続けて、臨床経験を積んで、
5年、10年で、ようやく、いい支援ができるのです。
とりあえず、なりたい自分、やりたい仕事を考えてから、
行きたい大学院を選んで、逆算していく流れがいいと思います。
なんにせよ相当な忍耐力と覚悟を持って行かないと、
大学 → 大学院 → 心理の仕事、このプロセスのどこかで挫折すると思います。
で、ふと思います。
そこまで自分にムチを打って、自分を酷使して、
海外にまで行って、勉強する必要ってあるのかなぁ?(笑)
私が20歳に戻ったらどんな選択をするのか?
最後に、私が20歳に戻ったら、海外に心理学を学びにいくのか?
留学しない選択をします。
その理由は、膨大な時間とお金がかかるためです。
しなくてもいい余計な苦労が増えるためです。
極端に言えば、日本の大学にもいきません。
尊敬できるメンターを日本か海外で見つけて、その人に直接、教わります。
そして、図書館で本を借りて、毎日熟読します。
哲学に始まり、心理学を含む社会科学を中心に教養をつけます。
図書館にない本は、中古で買います。なかったら、新品で買う。
留学はしなくても英語は独学で勉強します。
さらに、ソマティック系のトレーニングを日本や海外で受けます。
何ヶ月単位でトレーニングを受けるためにも、
海外で住んだりもする時期も数ヶ月単位で出てくると思います。
海外で色々なものに触れたり、人にあったり、人生経験を積みます。
外国人のメンターも流れでみつけることになるかもしれません。
対面やオンライン講座をうまくあわせて学んでいきます。
海外の大学、大学院に留学する費用は合計で2500万円でしたよね。
その後、ソマティック系のトレーニングに長年受け続けたら、
少なく見積もっても合計3500万に膨れ上がる。
そのお金で、私がやりたい上記のことをやっても、半分以上お釣りがきそうです。
実力をつけていき、準備ができた時点で開業カウンセラーをやります。
そして、沢山の経験を積みながら独自のメソッドを開発して、
最終的には支援者のためのトレーニングを提供します。
こんな意見があるかもしれない。
「それは海外で体験した、あなただから、今そう思うのでしょ。」
そうかもしれませんね。
でも、私はこうも思うのです。
「海外で大学に行って、仕事をしてきたからこそ、大学にはいかない」
あなたなら、どんな選択をしますか?








