臨床20年を振り返る|初心者カウンセラーが効果的にできるようになった軌跡

 

普段セッションを提供していて、思うことないですか?

間違ったやり方をしてる?

効果的にやれてない?

私は虐待やトラウマ抱えた人の心理セラピーを20年以上やってきました。

初心者の頃は全くうまくできてませんでした。

カナダの大学院を出てもそうだったのです。

そこから少しずつ改善して成長してきました。

20年経った今、それなりに自信を持って、迷うことなくトラウマ臨床をやれています。

その20年の道のりは、どのようなものだったのか?

あらためて振り返ってみます。

そこにヒントが散りばめられています。

まずは動画をどうぞ

⬇︎

 

 

1〜3年目「なんちゃってカウンセラー」時代

 

毎日、カナダ、バンクーバーで性被害を受けた人の心理セラピーをやってました。

私は完全に、やり方を間違ってた〜!

虐待の被害体験とかどんどん聞いちゃってるし!

リソースとか、ほとんどやってないし!

救いようがない。クライアントに失礼!

相談者の時間とお金を無駄にしててた。

よくするどころか、悪くなってる人もいた

あまりにも出来なさすぎて、カウンセラーを辞めたくなってました。

毎日の臨床のお仕事が苦痛でした。

私、よく訴えられなかったなと思います。

訴えられた方がよかったかも。

クライアントに寄り添ってるじゃん!

そう勘違いしてた部分もありました。

なんなら、いいことやってると思っていた部分もあったのです。

だからイタイ(笑)

 

 

クライアントに寄り添うだけの「寄り添い主義者」(笑)

多分それなりにやれてるかも! そう最初思っていた。

そして段々ボロが出てきて、あれっ、全然クライアントよくなってない。

ただ寄り添ってるだけじゃん! そんな感じだった気がします。

寄り添ってただけで解決してない。

歯が痛い!神経がむき出し!

そう悶絶してる人に、「辛いですね〜」

って、大真面目に言ってるトンデモない歯医者と同じ(笑)

 

 

4年目〜7年目「真似ごとカウンセラー」時代

 

カナダで研修やトレーニングに参加しまくってました。

色々わかってきたのです。

でも⋯⋯臨床の中身は⋯⋯

リソースとか、ソマティックとか、やってる風(笑)

一般の人がみたら、なんか、いい感じにセラピーやってる風。

でも今の私からみると、何してんの、ズレまくりやで!

自分でツッコみます(笑)

リソースも、トラウマ解放も、ぼんやりやってた。

順番とかめちゃくちゃ。原理原則とか知らんし。

全体像が見えてない。

 

 

リソースとは、安心感とか心地よいものだと思ってた。

感じない相談者に心地よさを無理やり感じさせようとしてた。

「やり続けていけば少しずつ感じれるようになる」

なんて分かった風に心理教育してたし!

ズレまくりカウンセラー(笑)

野球で言うと、ちょっとズレてたから、バットにボールが当たらない!

ズレてるから、打てたとしても、チョロチョロっとボールが転がって、

内野ゴロで、アウト!(笑)

クライアントに害は与えてないけど、すんげー効率悪い。

大阪から東京に行くのに新幹線、のぞみに乗ればいいのに、

普通電車で行ってる(笑)

大阪出発して東京に着いたのは、3日後!(笑)

 

 

8年目〜12年目「ピンボケ カウンセラー」時代

 

カナダで臨床を7年ほどやってから日本に帰国しました。

この頃は⋯⋯

  • リソース
  • パーツ
  • ソマティック
  • 愛着心理
  • 発達心理

などをベースにそれなりにやれてた。

クライアントも、それなりに良くなっていた。

トラウマ臨床の、全体像が見えてきてた。

こういう順番で〜、原理原則はこれで、というように。

でも、今から振り返ると、精度がイマイチ。

写真で言うと、ピンボケしてる〜(笑)

 

 

すんげーいいカメラ持ってるのに、最高の景色を撮ったら、

ボケてた(笑)悲しすぎる。

 

あと、この時期に痛いほど気づかされたことが⋯⋯

毎日毎日、虐待サバイバーさんと向き合いながら、

ある程度はやれてるんだけど、

自分の人間性、自分の存在、自分の「ありよう」が問われました。

考えさせられました。

そこを虐待サバイバーさん達に指摘されるのです。

ごくたまに怒られてました〜(笑)

何度も、「ごめんなさい」を言いました。

でも、今から振り返ると、私の偉大な師匠たちだったのかな。

辛いんだけど、とてもありがたい。

そして⋯⋯ありようって育てられるの? みたいなことも。

そのために日々何をすればいいのか?

愛があって、どっしり構えている⋯⋯そんな ありよう。

柔らかく、人に侵入的ではない⋯⋯そんな存在感。

そうなりたい。

でも何をどうすればそうなれるのか?

セラピーのやり方、スキル、全体像は、どんどん経験と共に明確になっていった。

でも、ありように関しては、ピンとこない⋯⋯

ただ、もがいていた⋯⋯

まとめると、8〜12年目は、トラウマ臨床それなりにやれていた。

でも精度はイマイチ。ピンボケ状態。

ありようについても疑問だらけ。

 

 

13年目〜20年目 トラウマ臨床の全体像がくっきり時代

 

ここまでをサクッとまとめると⋯⋯

 

1〜3年目「なんちゃってカウンセラー」時代

私、完全に、やり方を間違ってた〜!

 

4年目〜7年目「真似ごとカウンセラー」時代

順番めちゃくちゃ。原理原則とか知らんし。全体像が見えてない。

 

8年目〜12年目「ピンボケ カウンセラー」時代

トラウマ臨床それなりにやれていた。

でも精度はイマイチ。ピンボケ状態。

ありようについては疑問だらけ。

 

その後はどうなったのか?

この8年間は、総合トレーニングで、

対人支援者さんたちをサポートもしてきた。

人に教えることで、サポートすることで、

ピンボケだったトラウマ臨床が、ピントが合ってきた感じかな。

 

順番、原理原則、スキル、全体像、これらがより洗練されてきた。

テンプレートを全ての人に当てはめるのはナンセンスだけど、

柔軟に使える「型」ができた。

トラウマ臨床の全体像が明確になってきました。

最初の頃は10ステップという形でした。

 

 

そこからさらに洗練されて進化したバージョンができてます。

私がぼんやりした理解だと人に伝えれない。

だから伝え続けたことで、自分のトラウマ臨床が整理されて、よりシャープになった。

絶景を写真に撮るとキレイに映るようになった感じです。

 

 

ありようを育てることはトラウマ臨床に必須

 

それと、「ありよう」については、疑問だらけだったのが、

8年経って、現在は⋯⋯やはり疑問だらけ(笑)

でも以前とは違う疑問です。

以前は、ありように関しては、何も見えてない状態。

今は、見えないてない状態で、探求して遊んで、進んでいくのだ。

ということが明確になってきた。

いい意味で、疑問を持って、みんなで探求してる感じかな。

ありようを探求し続けることで、

トラウマ臨床がシャープになっていった、という部分もあります。

でも、まだまだですよ〜

今はちょっと前のテレビの「フルHD」かな。

これからよりシャープな4Kになっていきそう。

そのうち8K、16K!?(笑)

とにかく進化し続けたいとワクワクしています。

進化してもよりシャープな写真ではないのかもしれない。

もっと磨いて成長していくと、自分らしい写真が撮れる、

きっとそうだ。その写真には何が映っているのか?

愛犬ぽむ だと思う(笑)

 

 

4Kとか、シャープでなくていい。

ふんわりあったかい雰囲気のポムそこにいる⋯⋯

話が飛躍しすぎてもう何言ってるかわからん!

でもこれだけは言える。

私のように遠回りしてほしくない!

20年かける必要はないです。

トラウマを抱えた人に対応するスキルは比較的短い期間で学べると思います。

自分のプレゼンスを安定させるには、それなりにかかるかと思います。

そういう、ありようとか、プレゼンス、人間性を育てる、という意識が大事。

それがあって、初めてスキルやテクニックが生きてくる。