元ジャニーズJrとのカウンセリング|TBSの「報道特集」で紹介された

 

元ジャニーズJrの石丸さんがオフィスPomuに来てくださった。

そして90分のフルセッションをしました。

TBSの「報道特集」がそれを撮影しました。

実際の放送はこちらより

石丸さん 9:40〜 

石丸さんと山口のセッション 12:00〜

⬇︎

 

 

この記事では、今回の放送の裏話を書きますね。

どのような経緯、想いでこの撮影に望んだのか?

石丸さんとセッションをやってみての感想は?

実際の番組「報道特集」を見た、ぶっちゃけた感想は?

⬇︎

元ジャニーズが! 神戸のオフィスPomuに来た〜!

 

90分のフルセッションをやりました。

実はこれ、テレビの撮影。

ようやく先日撮影ができた感じです。

実は私がすぐに今回の撮影をOKをしなかったのです。

新聞の取材、TVのインタビュー、散々やってきました。

なんの躊躇もない。

でも今回はなぜか躊躇してたんです。

今回のはカウンセリングを実際にやってるところ撮りたい、ということだったのです。

躊躇すると思いません?

心理カウンセラーやってる、あなたなら、わかりますよね?

自分がカウンセリングをやっているのを数百万人が見るんですよ。

チャイルド的な私の部分は、嫌がってましたよ(笑)

 

カウンセリングやってるの見られるの誰でも嫌! 

カウンセリングをやっているのを撮影されることは誰でも嫌だと思います。

それに90分のセッションの、どこ使われるか全く未定なんだよ!

こんなの罰ゲームだよ!(笑)

研修とかでやるデモセッションとかだと、

ちゃんと解説とか、できるじゃないですか〜

こういう意図で〜

もうちょっと、こうやってもよかったかな〜とかね。

そんなん全くないんだよ。

勝手に編集されて一部だけ切り抜かれて、

数百万人が見る。

いやだ〜! 地獄だ〜!(笑)

 

でも撮影が終わった今思う⋯⋯

90分のセッションの⋯⋯「どこを使ってもいいぜ!」

 

 

なんだ急に。自信満々やな!(笑)

やるまでは、やだ〜、恥ずかしい〜

パーツ達がわめいていた。

でも終わってみると⋯⋯

90分全部、放送してくれてOK〜

自信ある私⋯⋯

もしくは、もう諦めた私⋯⋯(笑)

撮影に踏み切れなかった他の理由もある。

ディレクターと沢山話す必要があった。

だって多くの作り手は、被害を語って泣いている絵を求めている。

 

被害体験を聞いてはダメ

私は言いました。

被害体験とか聞きませんよ〜

たぶん辛くて泣いてる様子も撮れませんよ〜

この辺はディレクターさんもベテランだったので、とっても共感くださいました。

被害体験をただ傾聴するのはダメ。

じゃあどうするの?

王道のトラウマセラピーをちゃんと放送してくれる、

ということになって、快諾しました。

ま〜でも尺もあるしね〜

どうなるでしょう?

撮影に踏み込めなかった理由まだある

被害に遭われた方に対しても撮影ということで色々思うこともあります。

他の理由は⋯⋯

今回も私のインタビューを入れると3時間はカメラを回した。

それがまた、あの時の悪夢のようにならないか、心配で心配で。

えっなんのことって!

そうです。

 

BBCの二の舞にならないかと。

BBCのドキュメンタリー、イギリス国内の放送では、私の部分を使ってくれたんだけど⋯⋯

私の部分、Youtubeにもアップしてくれて36万再生以上されたけど〜

日本での放送、世界での放送では、私の部分、全カットだった!

また全カットされたら!

もう立ち直れない! いじける! すねる!

そんなパーツの抵抗あったのかな。

 

ま〜おもしろおかしく伝えたけど、

寄り添うことセルフケアは大事だけど、

私の感情とか遠慮とか、まじでど〜でもええ〜

元ジャニーズたちが声をあげてくれた、

そして彼らが王道のトラウマセラピーを受ける時代になった。

時間はかかったけど、日本もそうなってきた。

これは希望!!!

支援者さんも、当事者さんも、

みんなで、少しずつやっていきましょう!

 

 

元ジャニーズとのカウンセリングは緊張しました

 

元ジャニーズの方がオフィスPomuに来て、

90分のセッションを撮影しました。

撮影されてる〜

数百万人がTVで見る〜

どの部分を切り取られるの〜

そう私は緊張してました。

もう足がガクガク! 心臓が飛び出る!

というのは冗談ですが、それなりの緊張でした。

 

 

最近は初めての人とのセッションでも、ほとんど緊張しなくなりました。

興味、関心がある、そんな感じです。

 

自然体です。

緊張気味で、いざ撮影がスタート。

そうしたら、なんということでしょう!

な、なんとっ!

私が話すたびに、

音声さんの長〜いマイクが頭の上に来る〜(笑)

元ジャニーズさんが話すとそのマイクが彼の方にいくのです。

落ち着かね〜(笑)

さらに、手持ちのカメラもそう。

話す人を抜くために常に移動してる。

ん〜なんだこれ! やりずら!(笑)

一瞬、自分が話すのを躊躇する感じもありました。

だって、カメラとマイクが慌ただしく動くんだもん(笑)

これで、ずっと行くんかいっ!

そんな不安も。

でも、いつもの通り、自分の体に意識を向けたり、

重心を落としたり、相手とアチューメントしたり。

開始して2分後には⋯⋯

カメラマン、音声さん、ディレクターさん、

その他の機材、全て消えました!

実際は消えてはないんだけど、背景となりました。

その部屋にいた、みんなで作り上げてる感覚です。

これって特別な撮影という環境だけど、

普段の臨床でもこういう状態になることが大事。

自分と繋がり、相手と繋がる。

そして、ちょっと、ややこしんですが、

自分を手放す。思考を手放す。

 

天、地、人

天と繋がり、

大地と繋がり、

目の前にいる人と繋がる。

なんやスピ的やなっ、そんな声が聞こえてきそう(笑)

感覚的な話なので、ピンとこない人もいるでしょう。

でも、意識の持っていき方の話です。

ありようの話です。プレゼンスの話です。

だから臨床中に

「しんどい」「どうしたらいいんだろう」そんなのはない。

カメラやマイクが目まぐるしく動いてる、

何人かの人が見てる。

今後1000万人が見る。

そんなことは、ぶっとぶわけです。

全く気にならなくなるのです。

こういう状態を、トランス状態、集中状態、呼び方はなんでもいい。

ポム状態でも(笑)

これって日常の実践だったり臨床のトレーニングで培ってきたものです。

 

ここからが大事です⋯⋯

たまに勘違いしてる臨床家もいる。

トランス状態と思ってるけど、実はそうじゃない状態に。

パーツ解離状態。

解説すると、セラピーモードの自分「だけ」で臨床をやっている。

普段しんどい自分、生きづらさやトラウマを抱えている自分、

チャイルドのパーツ、他のパーツなどを解離してるのです。

無視してる状態。切り離してる状態。

だからセッションやってる時はいいんです。

 

ヒーラー的なセラピストパーツでやってる

でも一旦セッションが終わると、どっと不安が押し寄せる。

どっと疲れが出てくる。

これはね〜

それなりの人に当てはまりますよね。

私も昔はセッション何回かやると、

異常に疲れてた。

色々なパーツが調和されてない状態だったんだね。

あなたはどうですか?

一見クライアントの前ではいい感じに、いれてると思いませんか?

分離しようが、パーツが調和さてなくても、

なんとなくやれてる。でもね〜

この状態は、まず心身共に疲れるし、

いざという時に、大事な局面で、ボロが出ますよね。

そして、敏感なクライアント、観察力のあるクライアントには、見抜かれます。

なんか違うって(笑)

普段の臨床の時、あなたはどんな状態ですか?

 

 

元ジャニーズJrの方とのセッションは良かった

 

石丸さんとは、とてもいいセッションができた。

まあ、いつも通りかな。

その初回セッションでは何をやったのか?

そりゃあ、何十ということを、意識的にも無意識的にもやってます。

それを全部解説すると「1年のトレーニング」になります。

だから1回目のセッションで、大事にしてること1つをお伝えします。

今回のような「撮影という特殊な環境」「元ジャニーズだからこそ」というのもあります。

大事にしたこと⋯⋯

それは⋯⋯

 

元ジャニーズさんの強みを引き出すことです。

沢山時間を使って強みを引き出しのですが、そこは全く使われず(笑)

まあそれは置いといて。

その引き出した強みをベースに「宿題を出す」ことが大事。

宿題というのは何か日常で実践できることです。

トラウマからの回復につながることを実践してもらうのです。

多くの研究をまとめた信頼できるメタ分析では⋯⋯

宿題は、絶対に出した方がいい!!! という結果なのです。

日常生活で実践できることを提案した方が、

心理セラピーの効果が上がる! 大幅に。

言い換えると宿題を出さないと、効果が下がる! ということ。

私は宿題を99%出します。

 

もちろん無理やりではない。

それやったらよくなりそう!

私でも実践できそう!

そう思ってもらえるように出します。

今回の元ジャニーズさんにも

ソマティックな体のワークを提案しました。

「実践したいです!」

自分でも何かやれる! という希望になったようです。

撮影から1週間が経った頃、ディレクターから聞きました。

「毎日実践されてるようです」

そう聞けて、とりあえずホッとしました。

でも宿題をただ出してもこうはなりません。

出し方のコツやヒントがあります。

 

この宿題の出し方がセラピーの質を大きく変えます。

そう日々の臨床で実感しています。

以前に宿題に関しての動画と記事をサイトで公開しています。

 

 

「宿題のメタ分析の研究結果」

「宿題を効果的に出す3つの要因」

 

さっき確認のため私も動画見ました。

そして記事も読みました。

まあまあ、いいこと言ってた(笑)

⬇︎

https://pomupomu.info/homework-research/

 

 

ジャニーズの性加害問題を放送する「報道特集」はどんな番組?

 

「報道特集」のことを、私自身ほとんど知らなかった。

な、なんと、1980年から社会問題を真剣に報道してる!

私が3才の時からだよ。

毎日毎日40年間、全国を飛び回って、取材している。

そう考えるとなんかリスペクトです。

 

ちょっと前にはジャニーズの性加害問題の第1弾を放送。

20分以上の特集。

民放では一番初めにこのテーマに切り込んでいる。

前回の放送、自分たちTBSの放送してこなかった責任に触れていないかった。

「メディアの責任問題」というタイトルなのに(笑)

そこはツッコミどころ満載。

でも、評価すべき所もあった。

あのジャニー喜多川の実際の写真を放送で使ったのです。

これはTVでは大きな進歩らしいのです。

だってジャニーズ事務所に訴えられるリスクがある。

それでも使ったのは素晴らしい。

他にもVTR終わりのスタジオで、

キャスターたちが自分たちの責任を認めていたのも誠実だと思った。

今回、私を取材してくださったディレクターさんも、本当に誠実な人でした。

 

リアルなカウンセリング現場を撮りたい。

バラエティー班はジャニーズ事務所と忖度あるけど、

いち報道人たちは、みんな社会を何とかしたいと熱い思いを持っておられる。

BBCの報道陣たちもそうだった。

NHKとか他の報道陣も

みんな頑張ってる。

経営陣とか上層部とかが色々都合があるだけなのです。

 

 

元ジャニーズとのセッションを終えて、私は怒ってる

 

元ジャニーズの石丸さんとトラウマセラピーをやりました。

で、怒りが込み上げてくるではないですか!

激おこプンプン丸!(怒)

もちろんセッション中じゃないですよ。

怒りが火山爆発している心理士、嫌だよ(笑)

説教する支援者、免許剥奪だよ(笑)

何にそんなに怒っているのかって?

 

もちろん怒りの矛先は⋯⋯加害者だよ!

あの英雄気取りの捕食者だよ!

元ジャニーズの石丸さんとのセッション。

被害体験をほとんど聞かないアプローチでやりました。

でも彼の40年という苦しみが伝わってくる。

「ひしひしと」

 

被害から40年以上も、うつに悩まされている。

40年以上もずっと加害者を賞賛させられてきた。

あの捕食者による強烈なグルーミングの結果です。

結婚が数ヶ月で破綻。うつで仕事もできなくなる。生活保護。

こういうことをあの捕食者は、

推定500人、1000人にやってきた。

そりゃムカつくでしょ。

私が実際のカウンセリングで、目の前にいる石丸さんの被害体験を聞いてなくても、

苦しんできたことも、あえてあまり聞くようにはしませんでした。

でも、心、体、神経系に、しっかりあらわれている。

そこを感じ取って、丁寧に寄り添わせて頂きました。

もちろんただの傾聴ではなく、リソースに促す形で。

 

こう考えてみませんか?

もし石丸さんが被害にあってなかったら?

もし所属した先が普通の健康的な事務所だったら?

彼は自分の人生を謳歌してたでしょう。

頭もいい方だし、行動力もある。正義感も強い。

社会のリーダー的存在になってたのかな〜

そう思うと悲しくなります。

でも今、多くの記者の前で、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」副代表として

立派に発言してる姿に勇気づけられます。

 

もっと早くに真っ当なトラウマセラピーが受けれてたら⋯⋯

被害にあった直後、もしくは20代の時に効果的なトラウマセラピーを受けていたら、

40年も、うつで苦しむことはなかったのかと思います。

薬を処方するだけの精神科医療、話を聞くだけの心理カウンセラー、

改善していく必要ありです。

そういう心理業界であることに申し訳なく思っています。

 

加害者に対して怒っている! そうお伝えしました。

でも、ご心配なく。

私は毎日幸せに生きております(笑)

「怒っている」わかりやすくそう表現しましたが、

怒りが放出してイライラしてるとかそんなんではないです。

なにか内側から湧き出てくるような⋯⋯

正義感のような⋯⋯

セラピーをやること、セラピストを育てること、

これらを生涯かけてやり抜いていくこと⋯⋯

そんな静かな⋯⋯

想い⋯⋯

エネルギー⋯⋯

 

石丸さんが私のこともYoutubeで語っています。

ちょっと長い動画ですが彼の苦しみもよく伝わってきます。

38分から見ると、私と一緒に考えた

フラッシュバックを減らすソマティックなワークについて、

語ってくれてます。

⬇︎

 

 

 

 

報道特集を見た感想

 

私と石丸さんの部分の感想をお伝えします。

20分の番組。

石丸さんと私のセッションの部分。1分

私のインタビューの部分。1分

合計2分。みじかっ!(笑)

90分のセッションのひとコマが使われた感じ。

そして私のインタビューの部分。

90分話した中の2文が使われた。

2文って20秒とかです(笑)

まーそんなもんなんだけど。

 

いつもメディアに期待してしまう私

もうちょっと使ってくれるだろうって。

でもいつもこんな感じ。

もうちょっと使いやすいように私自身が話す必要もあると感じました。

 

みじかっ、もっと使ってよ〜という私のチャイルド的な部分。

そして私の大人的な部分は、

よくこの2分という短い尺で、

大事なポイントを3つも使ってくださった。

◉ 私が石丸さんに実践する宿題を出したポイント

◉ 性加害ってすんごい破壊力あんだぜ、というメッセージ

◉ グルーミングでこれだけ被害が大きくなった事実

いいチョイスです。

私の部分の残念な点もありました。それは⋯⋯

 

被害のことを吐き出すように話すのはダメ。

ここは使ってくれなかった。

いつもそう。使ってくれない。

尺がないと使えないんだと思う。

だってなぜ吐き出すように語ってはダメなのか?

その説明が必要になる。

そうすると尺が足らなくなってしまう。

とにかく世の中に出ること、ご紹介くださることはとても嬉しい。

もっともっと放送して世の中の人にこの問題を知ってほしい。

でも、やっぱり見られるのは誰にとってもストレスだと思う。

だって体はとても正直。

口の中に口内炎ちゃんが1つできてる(笑)

 

 

ジャニー喜多川による性虐待の問題に対しての想い

 

報道特集を見て私の本音の感想を言いたい。

このHPは当事者、支援者だけでなく、メディアの人たちも読んでくださってます

それでもあえてぶっちゃけたい(笑)

もちろん男性の性被害のことを報道してくれるのは素晴らしいこと。

被害者の人たちが勇気を出して告発してることもちょー素晴らしいこと。

それは大前提としてある。その上での私の感想です。

 

ジャニーズ問題を放送してるマスメディア。

他の放送でもそう。文章の媒体でもそう。

そして今回の「報道特集」も

どれも、ふわっとしてる。

あの、ふわふわパンケーキくらい、ふわふわしてる(笑)

 

 

食べたことないけど(笑)

これって大問題だよ!

というのが伝わってこない。

被害者の人は辛そうだな、という部分の感情は動きます。

でも他の部分は感情が動かない。

意識的にも無意識的にも、そう作っちゃうんだと思う。

Youtubeとかで配信してる人たちは、ガンガン言ってますよね。

あの事務所おかしい! ほんとに狂ってる!

でも別にキツイ言葉を使うとかではないです。

 

国連の人たちの会見を聞けばすぐにわかる

なんの躊躇もなく「数百人の被害を出している」って言いますよね。

元ジャニーズの被害者たち言いますよね。

国連の人たちは「あったかく聞いてくれた」「よく言ってくれた」

本当に伝えるべきことを伝えるのは当たり前!

ということに慣れてるのだと思う。

紛争の地域に言って聞き取りとかもしてる。

人権、自由、平和、その辺のことのプロなんだと思う。

修羅場を経験して「ありよう」が鍛えられたんだと思う。

なんかどっしりしてる。

心理セラピストも「ありよう」

報道人も「ありよう」

どんな職業もそう。

 

BBCの記者であるアザーさんだって

性被害のこと、人身売買のこと、

ありとあらゆる修羅場を目の当たりにしてきた。

だから普通にジャニーズ事務所にツッコんで行ったよね(笑)

ま、国連の人もアザーさんも他の国のことだから言いやすいというのもあるけど(笑)

日本人だってネットではガンガン言えてる。私が聞いてても腑に落ちる。

でもいざ、組織に属すると、公の場に出ると、言わない、控え目にする、

というスイッチがオンになる。

これは日本人の弱い部分ですよね。

変えないとダメな部分ですよね。

もっと人権教育とかも必要。

 

傍観者教育の必要性

傍観者じゃダメ!

傍観者は共犯者!

いじめを見たら止めるのがカッコいい!

そういうこどもへの教育から始まっていくと思っています。

私も普段のメルマガやこのサイトの記事では本音をぶっちゃけ続けたいと思っています。