福祉系、医療系、心理系、ボディー系の対人支援者にとって
スキルが必要だけど、ありよう、プレゼンスが必要なのです。
どのようなプレゼンスが求められているのか?
実例をご紹介します。
あなたのプレゼンスを育てるヒントになれば幸いです。
コンテンツ
支援者に必要なプレゼンス 一人目
先日、テレビを見てました。
「インタビュアー林修」
元卓球、日本代表の石川佳純さんが登場。
普通の話をしてる所で、自然と涙が出てきました!
この番組は、いつも録画してます。
でも、最初の3分見たら、半分以上は見なくなります。
登場人物によっては、なんも感じないから(笑)
何を言うかとか、そういうのではない。
どんなプレゼンスか? 惹きつけられるか? なのです。
石川選手の雰囲気って、表面的に見ると、その辺にいそうな32歳。
普通っぽい(笑)
でも、たたずまい、プレゼンスを、「感じる」と⋯⋯肝が座ってる。
そういう人を感じると私泣けてくるんです。
うえ〜ん(笑)
石川選手の経歴は、7歳で卓球を始め、
23年間にわたり世界のトップと戦い続けた。
3大会連続でオリンピックのメダルを獲得。
毎日の練習量もハンパない!
そんな彼女が言うんです。
「毎日の積み重ねが自信に」
⬇︎

言ってることめっちゃ普通(笑)
でも、ど〜ん!!! ずし〜ん!!! 伝わる。
他の人が言っても伝わらない。
23年間、毎日毎日、自分と向き合ってきた人、マジで強い。
「普通の言葉」が心に響きます。
石川選手のプレゼンスがすごいから、響くんです。
さらに石川選手はこう言いました。
「覚悟を決めること」
これも23年戦い続けて、培ってきたこと。
覚悟を決めて毎日淡々とやり続ける。
簡単そうだけど、一番難しい。
覚悟を決める、という姿勢だよね。
23年やり続けるという「時間」だよね。
ちゃんと、しっかり、時間をかける
ちょっとやって、すぐに辞めるから、積み上がっていかない。
逆を言えば、少しずつでも、毎日やり続けたら、必ず積み上がる。
支援者がこういうプレゼンスを培っていけば、
難しい相談者にも伝わる。
宿題を出してもやってもらえる。
ちょっと技法を学ぶ? ではないよね〜(笑)
そういうことかぁ〜
総合トレーニング参加者の感想
石川選手は、普通っぽい中にある確かな芯が、プレゼンスとして表れている感じがします。
色々な領域の職人技を身につけてきた人のこなれた動きが、普通っぽく見えて全然そうではない、まねしてできるものではない、というのも似ていますね。
ブルシットジョブを受け入れさせられ、マルチタスクを求められ、仕事を転々とさせられる人は多い。そんな世の中に適応せざるを得ない現代社会では、プレゼンスが光る人は、少なくならざるを得ないのかも。
だからこそ余計に、確かな芯がある人の存在感は光りますね。
ある偉人を発見|支援者のありようを学ぶ
1735年⋯⋯
ある地域で、通行人たちが命を落としていたのです。
崖のような道で、次々に川に落ちるのです。
こんな道、現代にはない〜!(笑)
⬇︎

それを知った禅海さん(僧侶?)は、
トンネルを掘ることにしました。
事故をなくすために。
トンネルを掘ると言っても固い岩です。
当時は、大きな機械などありません。
どうやって掘ったと思いますか?
トンカチとノミ
こんな感じ。
⬇︎

想像できますか?
一人で固い岩を目の前に。
トンカチでノミを思いっきり叩く。
岩だから何度も叩く必要がある。
それを毎日毎日。
雨の日も、晴れの日も。春夏秋冬。
トンネルを完成させるために、
342メートル掘ったのです!
こんなトンネルを。
⬇︎

実際に、このトンネルが大分県に残ってる。
何年かけて342メートル掘ったと思いますか?
毎日ですよ。ノミとトンカチで。
1年、2年でも、すごいことです。
5年、10年!?
なんと、30年かけて掘ったのです!
1ヶ月、毎日掘って、1mしか進まない。
30歳で掘り始めたら、60歳になるんだよ。
もう想像がつかない(笑)
しかもトンネルの中なんて、ほとんど真っ暗だよ。
そんな所で毎日毎日トンカチで叩く。
何度も辞めたくなったと思う。
事故をなくしたい!
そのために最後まで、あきらめなかった。
文明が発達してないから、時間をかける必要がある
ご飯を炊くのも、お風呂に入るのも、薪を使う。
とんでもなく時間と手間がかかる。
でも今の時代は便利。
なんでもスイッチ押すだけ。
新幹線で日本全国どこでも数時間。
だからトラウマ解放もスイッチひとつ。
支援者のありようを育てるのもスイッチ押すだけ。
そんな錯覚が起こるのかも。
「時間をかける」
そういう当たり前のことを忘れてしまう私たち。
それが現代の悩みに繋がってるのかも。
私は決意する。
毎日、自分に向き合おう。
毎日、必要なことを実践しよう。
毎日、トンネルを掘る〜!(笑)
ずっとやり続ける〜!
メルマガ読者さんの感想
すごい方ですねえ! 電化製品やITは、人間のありようを大きく変えた象徴な感じもします。
早い、たくさん、大きい、なんでもできる、優劣、とかそんな価値観が無条件に良いことにされてしまって、それが刷り込まれているのが現代人なんでしょう。
私は大型電気店がいやで、やむなく店に入るとシャットダウン状態になります。
もっと社会はペースダウンしなくちゃいけないんだと思います。そして、こつこつ、じっくり、毎日取り組むことの大切さを取り戻す必要があるんだと思います。
あっ!青の洞門!耶馬溪だ! って、すぐ思いました。
実際に行った時に驚異というか、怖いような、簡単にすごいと言えない、胸がくるしくなるような色々な気持ちになりました。
その時の思いはずっとあります。道を開けるということ、ですね…